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プロローグ

 静まり返った大広間を見渡し一つ息をつくと、青年は言い放った。


「フレア・ロードリッシュ。今この時をもって貴様との婚約を解消する」


やっぱり、お可哀想に、自業自得よ……


その場にいるほとんどの人間がさして驚くこともなくフレアに冷ややかな視線を送った。


「貴方、何を言っていますの?」


ただ一人、婚約破棄を言い渡された彼女だけがキッ、と相手を睨む。


「今言った通りだ」


臆する様子もなく淡々と言い渡すと隣に佇む柔らかな笑みを浮かべる少女に向き直った青年はもう一言。


「そしてシーナ・フィリアン、貴女に言わねばならない事がある」


誰もがこの先の展開を祝福しようと備えていた。再び静まり返った大広間に嬉々とした声が響く。


「シーナ、お前がフレアと結婚しろ」


は?


その場にいた全員の気持ちが今度こそ一つになった瞬間だった。


「貴方……貴方、本当に何を言っていますの?」


可哀想な令嬢、フレア・ロードリッシュの叫び声だけがこだました。


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