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第21話 赤の盗賊団 『討伐会議』


 オレたちは大通りを進み、大きな円柱をぐるりと廻って、冒険者ギルドへ着いた。


 冒険者ギルドの中に入ると、酒場も兼ねていたギルドだったが、さっき来た時と同様に、酔っ払ってるやつがかなりいた。


 だが、その中に眼光鋭い黒装束の者がいた。大きな剣を携え、ボウガンを足元に置いている。前に会ったことがある。この男は宿屋『湖畔亭』にいた男だ。


 受付に急ぐオレたち。そんなオレたちを見つけ、受付のフルーレティさんが声をかけてきた。




 「ジン様。カシム様。お待ちしておりました。ギルド長の部屋は少し手狭なので・・・、奥の会議室に来ていただけますか?」


 「ああ。わかった。あっちか?」


 「そうです。あちらの扉の向こうです。」


 オレたちは示された扉のほうへ向かった。




 「あ! ヴァンさーん! ヴァン・ヘルシングさん! あなたも会議室へ移動してくださいね~。」


 フルーレティさんがそう酒場の方へ声をかける。


 「おお。わかった。」


 そう返答したのはさきほどの黒装束の男だ。


 立ち上がったその姿は異様・・・。大剣を持ち、ボウガンをかついだその男の眼は鋭かった。




 オレたちは同じく扉の向こうへ進む。


 「あんたたち・・・冒険者か?」


 黒装束の男がオレたちに声をかけてきた。


 「あ、いや。オレたちはこのジュニアくんの付添いみたいなもんだよ。ジンと言います。」


 「あ、僕は行商集団『アリノママ』の代表カシム・ジュニアです。以後、お見知りおきを。」


 「ジン様のパートナー、アイです。」


 「僕はヒルコだよーっ!」


 「ほう。行商人か。俺はヴァン・ヘルシング。吸血鬼ハンターだ。吸血鬼の情報を持っていないか?」




 吸血鬼ハンター!? ヴァン・ヘルシング!? オレの知ってるその人なら、たしかに吸血鬼ハンターだ。こんな偶然・・・あるのか?


 「すまない。吸血鬼の情報は特に知らない・・・。つか吸血鬼っているのか?」


 「ふむ。吸血鬼はこの社会に紛れている。『不死国・ラグナク王国』・・・あの国は吸血鬼の巣だ。国交のある国はないだろう。」


 「そ・・・そうなんですか!? ヤバい国なんですね。」


 「うむ。彼の国の支配者はヴァン・パイアという吸血鬼だ。」




 え・・・えぇ・・・。ヴァンパイアって吸血鬼のことじゃないか? 吸血鬼の吸血鬼みたいなことか? うーむ・・・。


 「あ・・・ヴァンって名前・・・!?」


 「うむ。気がついたか。ヴァン・パイアは『ヴァン国・ヴァナランド国』の出身なのだ。」


 あ・・・いや。そういう意味じゃあなかったのだけど・・・。『ヴァン国』ってヴァンって人の国なのか?


 「ヴァン神族の面汚しだ。あのヴァン・パイアのヤツは・・・。いずれ、我らが粛清してやる。が、ヤツラは勢力を広げている。そう簡単にはいかないがな。」




 「そうなんですね。わかりました。なにか吸血鬼の情報が入れば、ヘルシングさんにお伝えしますね。」


 「それは助かる。ジン君、カシム君、君たちとは仲良くやっていけそうだな。」


 そんな話をしながら、奥の新人訓練場に入ると、そこには、ギルド長アマイモン、ギルド執事のフルカス、それと冒険者らしきものたちが複数、さらにパラス・アテナ一行も座っていた。




 オレたちもその中に入り、アマイモンさんの話を聞くことにした。


 「おっし。全員揃ったようだな。では、『赤の盗賊団』討伐会議を行う。これはこのイラムの都市長・シバの女王様からのお達しである。」


 アマイモンさんが開会宣言を行った。




 右から巨体の角の生えたゴツいパンクな服装の男たちが5人、顔はほぼ同じだ・・・そういう種族なのか、あるいは兄弟か。世紀末な感じがするな。


 その隣が、これはエルフだ!今までエルフってあの『フェアリーブック』のココペリ店長みたいな虫っぽいヒトにしか会ってなかったので、諦め気味だったが・・・。

キタキタ! 耳が長く美人とイケメンのエルフの方々!! だけど・・・男が4人、女性が1人だ・・・。まあ、かわいいけど・・・。


 (マスター! アレはぺったんこでございますよ!)


 アイの思念通信が来た。いや、そこじゃあなくて・・・。エルフってだけで、なんだかファンタジー感が増すんだよ。わかるかなぁ。


 (そ・・・そうだね・・・。)





 中央にアテナさんたち。ニーケさん、エリクトニオスさん、グラウコーピスさんも揃っている。アテナさんがオレたちが入った時、一瞬、微笑んだ・・・気がする。


 そしてアテナさんたちのとなりに、ギルガメッシュ兵長とその隣になんだか毛むくじゃらで角が生えた鎧の男・・・おそらく『ラ・レーヌ・ドゥ・シバ女王兵団』の者だろう。


 さらに端っこに三人の男たちが座っていた。その男たちはヘルシングさんを見て一瞬驚いた顔を見せたが、ヘルシングさんに挨拶をしていた。知り合いのようだな。





 そして、オレたちだ。オレたちはアマイモンさんに一番近い位置にいる。


 「まず、ここ1年ほどこの円柱都市イラムの周辺でこの『赤の盗賊団』が荒らしているのは周知の事実だな。首謀者はサタン・クロース。巨躯の妖精だ。

被害にあった数はもう10件以上になる。旅人や商人が主に狙われやすく、これ以上の暴挙は看過できない。」


 アマイモンさんがそう話し始めた。


 「冒険者の被害も出ております。3つのパーティーに討伐依頼をしましたが、誰も帰ってきておりません。おそらくはやられたのだと思われますな。」


 ギルドの執事フルカスさんが補足する。





 「えっと、最近の被害報告では、そちらにいますヴァン・テウタテスさん、ヴァン・エススさん、ヴァン・タラニスさんの商人連合のみなさんがイラムの北、リオ=グランデ=デ=ミトラ川の北岸で『赤の盗賊団』に襲われました。護衛についていた冒険者ウマヅラハギが殺されています。」


 フルーレティさんもここで発言をした。


 「ああ、私達はなんとか逃げてこられたのだが、ウマヅラハギくんには可愛そうなことをした。」


 ヴァン・テウタテスがそう話した。ヴァン・・・ってことは『ヴァン国』の者らしいな。だからヘルシングさんと知り合いなのか。




 「ああ、ヤツラはウマヅラハギが倒しても倒しても蘇ってきた。あれは不死の化け物だ!」


 「そ・・・そうだぞ。決して我らがウマヅラハギを見捨てて逃げてきたのではないぞ。」


 エススさんとタラニスさんも口々に言う・・・が、それはおそらく自白ってやつだな。


 たぶん・・・。見捨ててきたな、これは。


 (マスター!! さすがです! 彼らの心電図の波形が嘘をついている・・・と診断されております。)


 (なるほど。嘘発見器か。アイの前に嘘は通じぬ!! だな!?)


 (イエス! マスター!)




 「不死の化け物か・・・。吸血鬼やもしれぬな。吸血鬼なら・・・俺が殺ろう!」


 ヘルシングさんが俄然、眼光が鋭くなっている・・・。こんなヒトに睨まれたら、ヤバいな。吸血鬼・・・ご愁傷さまだよ。


 しかし、不死の化け物か・・・。いったいどういう仕組なんだろうな。科学では解明できるのか?


 (マイ・マスター。情報が不足しております。素体のデータを集める必要があります。)


 (なるほど。ではこの戦いでデータ収集だな。)


 (かしこまりました。素体回収できましたら、『霧越楼閣』の医療バイオロイド、ドクドク・ドクターに解析させましょう。)


 (お・・・おぅ。・・・ネーミングセンス!!)





 「そやつらごとき、このオーガいちの勇者である『ドッコイ兄弟』の長男、ウントコ・ドッコイ様が一撃で葬ってやるわ! がっはっはっは!!」


 「そうだそうだ! ウントコ兄貴に敵うものなんて居やしないぜ!」


 あ、あの巨体の角の生えたゴツいパンクな服装の男たちって、オーガなのね。


 なんだか、壮大なフラグが立った気がするのは、オレだけかな・・・。



~続く~




「続きが気になる!」


「面白かった!」


「まあ、読んでもいいけど!?」


と思ったら、


下にある ☆☆☆☆☆ から、作品への応援よろしくお願いいたします!


面白かったら☆5つ、つまらなかったら☆1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当に嬉しいです(*´ω`*)b


何卒よろしくお願い致します!!



あっちゅまん



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