第2話 アキお嬢様、涙する
イジメっ子の一弥に、自分のウソをからかわれ、
涙するアキ。
彼女は施設にいることを信じられず、金持ちな家に育ったという幻想を
捨てきれないでいるのだった。
尾「お嬢様ぶりやがって。寒いんだよ」
ア「アキ、お金持ちの家の生まれだもん。
バラが咲きまくりのすごい家に住んでましたの」
尾「うそつき女。お前の本当の親見たことあるけど
そんなんじゃなかったし」
ア「う、うそじゃないもん。本当なんだから」
尾「アキのうそつき、うーそつき」
ア「うえぇぇん、悲しいですわ」
す「また一弥がアキちゃんをいじめてるよ、先生」
ひ「どうして毎回アキちゃんを攻撃するんですか?」
尾「あいつがウソつくのがむかつくんだよ。
金持ちだなんて見え見えの嘘つきやがって」
ひ「アキちゃんは理想の世界に生きてたいのよ」
尾「理想だけで生きてけるかよ。先生もきれいごと
言ってんじゃねえ」
ア「ねえ、クマちゃん。クマちゃんはアキの味方だよね」
ク「うん、ボクはアキちゃんの仲間だよ」(アキが声をあててる)
ア「屋敷からいっしょに花畑見てたよね」
ク「とってもキレイだったぞ」
ひ「アキちゃん、演技上手いんだね」
ア「えっ、何のことかしら。アキは何も話してませんの」
ひ「このバラのブローチ、アキちゃんにあげたいんだけど
もっらてくれるかな?」
ア「いいの、先生?アキ、すごいうれしいですわ」
す「アキちゃん、おままごとしよう」
ア「貴族の娘な役ならやってあげますわよ」
す「じゃあそれで決まり」
ひ(なんとかなってよかったな)