003
て訳で、心が完全にポッキリ逝く前にステータスチェックをしたいと思います。
(ステータス!)
さっきよりもスムーズに画面を出して、見ようとする。が、
あ、私目ぇ見えないじゃん。
やはり、赤ん坊の目は産まれたばかりではぼやぼやで、画面を見る事がままならない。
クッソぉ!こうなったら…
(スキル下さい!なんか、目が良くなる感じの。…あ、あれだ!【鷹目】!【鷹目】下さい!【千里眼】でもいい!)
というのを続けて3時間、そろそろ飽きてきた頃に私の脳内にピロリロリンッと効果音のようなものが流れた後に、無機質な声が聞こえた。
〔スキル【鷹目】を獲得しました。パッシブスキルにつき発動します〕
〔スキル【千里眼】を獲得しました。パッシブスキルにつき発動します〕
すると、急に目の前がスッキリと見えた。
「だ、だぁ〜だぁ〜だ(ス、スキル取れちゃったよ)」
今までぼやぼやだったのが、脳に伝わる情報が増えたからか、少し頭が痛い。しかも、スキルのお陰で物陰の暗い所まではっきりと分かるから目を開けていられない。
(うー、頭痛い……)
〔スキル【情報処理速度UP】を獲得しました。パッシブスキルにつき発動します〕
また、さっきと同じ様に急に頭が軽くなった。目を開けても頭が痛くなることは無い。
「ば〜、あばばばー!(すごー!ご都合主義バンザイ!)」
さて、視界の事と頭痛の事(赤ん坊が頭痛って…)が解決した所でステータスチェックに移りたいと思います!
いざ!
(ステータス!)
ヴィンッ
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名前︰
性別︰女
年齢︰0
職業︰赤ん坊
レベル︰1
HP︰3
MP︰5
攻撃力︰2
防御力︰1
素早さ︰2
運︰50
称号︰女神の加護、転生者
スキル︰【鷹目】【千里眼】【情報処理速度UP】
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あ、何かタンスの角に小指ぶつけたら死にそうなステータスが出た。
HPが3って、これ弱すぎじゃない?……いや、赤ん坊だからこれが普通なのかな?
でもHPが3なのに対してMPが5あるから、バランス的には魔法系が優れているんだろうか。数値が低いからなんとも言えないけど。
名前が無いのは、名付けられていないからいいとして、称号の所の『女神の加護』ってところが気になる。私別に転生物のお約束の天界的な所に行ってないから、女神がどーのこーのと言われてもピンとこない。まぁ、後々冒険とかしている内に分かるだろう。
スキルに関しては、さっき獲得した3つが入ってるから、これでスキルの習得の仕方は分かった。
数値的には、すぐに死にそうなぐらいに弱いけれど、まだ産まれて間も無いからこれからの鍛え方で私の今生の人生は変わるだろう。