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交錯世界の旭日旗  作者: 名も無き突撃兵
第一章 フィルディリア大陸動乱編
21/29

第14話

お待たせしました。



西暦2021年3月12日

フィルディリア大陸 中西部 旧ドリアナ王国領

野戦司令部

01:26 現地時間





 蓮夜達4人は低空を飛行中の『オスプレイ』の後方ハッチから外へと飛び出した。

 高度は10mほど。落下地点は数台の装甲車や軍用トラックが止まっている場所だ。


 着地する蓮夜達。機動兵装に搭載された最新型の衝撃吸収機構が着地の衝撃を吸収する。装着者にはほとんど着地の際の過負荷はない。ほんの1mの高さを飛び降りる程度の感覚だ。


「て、敵兵だぁ!」


 蓮夜達が着地した地点には10名前後のフォルワナ兵がいた。蓮夜達、機動歩兵の姿に慄きつつも慌てて手に持つ銃で攻撃しようとする。


(『認識拡張』……!)


 蓮夜はすぐに行動した。機動歩兵の圧倒的戦闘能力の根源たる『認識拡張』を起動する。


 その瞬間、蓮夜が認識している世界が遅くなる。フォルワナ兵の動きも、向こうの方で燃え上がる火柱も、空を飛ぶ後続の『オスプレイ』も、そして自分の動きでさえもとんでもなくスローになる。


 蓮夜は視界に映るフォルワナ兵達を瞬時に認識し、彼らが自分に向けている銃口の方向から優先撃破すべき者を決める。


 ゆっくりと蓮夜の腕が上がり、その手に持つ15式小銃甲型が蓮夜が優先撃破すべきと判断した相手へと向けられる。


 15式小銃甲型の銃口がその敵兵へと向けられた瞬間、そこから火を噴いた。

 放たれた銃弾は蓮夜の目で見える程度の速度で敵兵の方向へと突っ込んでいき、その手に持つ小銃を直撃。その衝撃で兵士の手から弾き飛ばされる。


 それを確認しながらも蓮夜は次の敵へ銃口を向ける。その間に排莢。そして射撃。次の敵兵の小銃を弾き飛ばして次へ。


 やがて近くにいる敵兵全ての銃が宙を飛ぶ。そこで蓮夜は『認識拡張』を切る。


 やがて遅くなっていた時間が徐々に加速して元に戻っていった。蓮夜が『認識拡張』を使っていた時間……それは実時間にして2秒に満たぬ程度だった。

 蓮夜が行った射撃は、実はフルオートである。フルオート射撃の1発1発が『認識拡張』によって精密射撃となったのだ。

 これが機動歩兵の真価の1つなのである。


 機動兵装に搭載された外部コンピューターと脳のリンクを行い、その演算能力と擬似的な脳使用容量の拡大によって高い処理能力を一時的に得るシステム。これだけのことを誰もができるわけではなく、やはり特別な適性が必要だ。だからこそ、機動歩兵は適性検査が重要視されるのである。


 無論、問題はそれだけではない。神経伝達速度の問題もある。初期の段階では、せっかく『認識拡張』を行使しても人間の神経系の信号伝達の速度が遅いが故に十全に力を発揮できなかった。

 そのため、機動歩兵は特殊薬品を投与される。定期的に投与することで神経系の伝達速度を強化することのできる薬品だ。最初の頃は少し副作用があったが、今では改良され、頻繁に打ち過ぎると熱っぽくなる程度の副作用でしかない。そんなこともあって、機動歩兵は素の反応速度も速い。


 閑話休題。


 蓮夜によって瞬時に手持ちの銃を弾き飛ばされたフォルワナ兵達は戦慄の悲鳴を上げた。目の前で自分の常識では推し量れない出来事が起きたのだ、それも仕方のないことだろう。

 ましてやそれを行ったのが眼前にいる黒くて刺々しい、鋭角的で攻撃的な姿をした異形の兵士なのだ。彼らの心は銃を弾き飛ばされた瞬間に、もう既に折れていた。


 結果、蓮夜の目の前にいたフォルワナ兵達は腰を抜かしたように座り込んで両手を挙げた。降伏したのだ。


『……さすがですね、特務少尉』


 『千代田』から無線越しに称賛する唯。蓮夜は肩を竦める。ちなみに、唯みたいな機動歩兵の戦術支援オペレーターは、機動歩兵の頭部に搭載されているカメラやデータリンクシステムから現地の情報を得ている。

 彼は腰から四角い物体を取り出し、降伏したフォルワナ兵達に近づく。


「ひ、ひぃ……! こ、降伏する! 殺さないでくれぇ……!」


 殺されると思ったのか、フォルワナ兵達は腰が抜けた無様な姿で後ずさる。


「……安心しろ。これはあんたらを傷つけるものじゃない。しばらく体が痺れて動けなくなるだけだ。いちいち、あんたらを見張っている余裕はないんでね」


 そう言って1人に四角い物体……スタンガンを押しつける。これは捕虜を確保する際、いちいち武装解除をさせて監視をつけて……とやっていられないため、簡単に身動きできなくさせるためにと特別に今任務で全員に配られたものである。


「うが……!」


 スタンガンを食らった兵士はビクンビクンしながら倒れ込む。

 「う……あ……」などと呻き声を上げていることから死んではいない。出力をほんのしばらくの間だけ動けなくするレベルにまで落としているのだから、そうでないと蓮夜の方が困ってしまうのだが。


 とはいえ、フォルワナ兵達からしたら、それでも恐怖の対象足り得たらしい。腰に力が入らず、腕にも力が入らない状態で逃げようとする彼ら。


「純平、手伝ってくれ。祐哉と健は周辺警戒。敵がいたら適当に撃て。ただし極力手足をな。だが、ヤバいと思ったら迷わず殺せ」


 蓮夜は初陣とは思えない冷徹な指示を出す。彼は今回が初陣とはいえ、既にほぼ完成された兵士であった。


「了解だ。ちゃっちゃと済ませようぜ」


「爆破任務はまだか」


「あるかバカ。爆弾なんか持ってきてないだろうに」


 健のボケ(なのかどうかは分からないが)にツッコミながら淡々とスタンガンでフォルワナ兵を気絶させていく蓮夜。その間に新たにローターが空気を叩く音がやって来た。


「来たか」


 飛んできたのはCH-47J『チヌーク』輸送ヘリ。特徴的なタンデム配置のメインローターを回転させているこの機体は、初期型の実戦配備から既に半世紀以上が経っている。基礎設計の優秀さから、近代化改修さえすれば今でも十分に使える機体である。

 それが4機、捕虜の輸送のために投入されていた。そのうちの1機が蓮夜達の近くに着陸した。


「ちょうどいい。さっさと運び込もう」


 蓮夜はそう言って、最後のフォルワナ兵を気絶させる。

 着陸した『チヌーク』から分隊規模の歩兵が出てくる。彼らはフォルワナ兵を気絶させた蓮夜を見つけたらしく、5名をヘリの護衛に残して駆け寄ってきた。


「すまないが、こいつらをヘリに運んでおいてくれないか?」


 蓮夜の言葉に頷く歩兵。


「了解しました。ここはお任せください」


 そう言って、気絶して動かないフォルワナ兵を次々とヘリへ引きずっていく。


『……何だか憐れみを誘う光景ですね』


 唯が感想を言う。4人ともその言葉に苦笑した。とはいえ、これまで非道な行いをしてきた彼らには同情の余地はないが。


「よし、ここはもういい。次へ行くぞ」


 蓮夜は3人にそう言い、野戦司令部の中央部に向かって駆けていく。それに追従する3人。

 既に各所で銃声が響いている。作戦は順調に推移していた。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






 しばらくして。

 蓮夜達は野戦司令部の大部分を構成している塹壕に突入しているところだった。当然ながら敵の抵抗もかなりのものである。


「て、敵だぁ!!」


「撃て、撃てぇ!」


 フォルワナ兵数名が、物陰に隠れながら塹壕通路を通って迫ってくる蓮夜達に向かって銃撃を加える。


「狙いが甘ぇよ」


 祐哉はそう言うや否や、その手に持つ小銃で『認識拡張』なしで全員の銃を弾き飛ばす。目にも止まらぬ早業とはこのことだ。

 機動歩兵は薬品投与のおかげで反射能力や反応速度が常人と比べて圧倒的に速い。それに加えて高度VR訓練や機動兵装の『認識拡張』機能への脳や神経系の適応などが重なって、祐哉がやっているようなことが可能となるのだ。


「ひ、ひぃ……!」


「逃げろぉ!」


「逃がすかっての!」


 当然だが、見た目からしてヤバそうな機動歩兵が人外じみた戦闘能力を発揮しているのを見て、「敵は蛮族だ」という油断と慢心の'ぬるま湯'に浸かっていたフォルワナ兵達がまともに士気を保てるはずがない。ましてや銃を弾き飛ばされたのだ。すぐに背を向けて逃げ出す。

 だが、そこで祐哉の持つ15式小銃甲型から再び小気味の良い射撃音が発せられる。


「ぐあっ!」


「ぎゃあ!」


 次の瞬間には、逃げ出していたフォルワナ兵の手足が撃ち抜かれていた。


「さすがだな、祐哉」


 祐哉の後ろから蓮夜が称賛の声を上げた。


「……お前に言われると嫌味にしか聞こえないけどな」


 いろいろとハイスペックな自分の隊長に向かってそう返す祐哉。言葉とは裏腹に、それほど嫌がっているような口調ではない。


「さっさとこいつらにも寝てもらおうかね」


 腰からスタンガンを取って、フォルワナ兵達に近づきながら言う祐哉。その姿は捕虜を拷問しようとしているようにも見えてしまう。

 案の定、フォルワナ兵達は殺されると思っているのか、手足を撃ち抜かれた状態で必死に逃げようとしている。


「……さっきからこんなのばっかだな、おい」


『……機動歩兵みたいな凶悪かつ圧倒的な力を持つ敵が目の前にいたら、それも仕方ないような気もしますが』


「そんなもんかねぇ……」


 祐哉はぼやきながら手早く処理する。殺す方が楽なのだが、野戦司令部だけあって士官階級の者も数多くいる。彼らは人質としての価値があるため、相当切羽詰まった状況でない限りは殺すのは避けねばならないのだ。実際、たった今無力化されたフォルワナ兵達の中には士官階級の者もいた。


「ここら辺は粗方片づけた。次のエリアへ向かうぞ」


 蓮夜が言った。彼は素早い動きで塹壕内通路を突き進んでいく。それにぴったりとついていく祐哉、純平、健。


 しばらく進んでいると、外への出口が見えてきた。それと同時に、そこから出てすぐの場所に固まっている少年少女達も。


「……なんだあれは?」


 蓮夜はそう漏らす。格好は異国風ではあるが学生服であるようにも見える。そして、その中で言い合いをしている人間もいる。周りの者もどうしたらいいのか分からない様子で、何の行動もせずにその言い合いを見守っているようだ。


「だから! さっさと逃げるのよ! こんなの勝てるわけないでしょうが!」


 少女らしき声が聞こえる。


「この売国奴め! どうして戦わない!? フォルワナ人としての誇りはないのか!?」


 それに対する少年の声。どうやら逃げるか戦うかの論争らしい。主に戦闘が行われているエリアから少し外れているものの、同じ野戦司令部内に敵が侵入しているのに悠長なものである。だが、野戦司令部を攻撃されるという状況を想定しておらず、当然ながらこういう事態が発生した時にすべきことなど全然分からない彼らには、冷静に自分がやるべきことを判断することなどできなかった。

 地震や火災で混乱して動けず、逃げ遅れるのと似たようなものだ。


「逃げるところはない! 蛮族にやられたままで帰れるか!」


 そう言って、少年は自身の懐に隠し持っていた拳銃を少女に向けた。


「おいおい……。マジかよ」


 蓮夜達はその様子を陰から見ていたのだが、どうやら本人達は気づいていない。少年が拳銃を少女に向けるのを見て、祐哉は呆れたような声を漏らした。


「あんた……それ、どこから持ってきたのよ……?」


 息を呑みながら少女は言う。心なしか声が震えているようにも思えた。それはそうだろう。銃を向けられているのだから。


「ふん……。武器庫から拝借したのさ。最初に蛮族が襲いかかってきた時にな」


 得意気に語る少年。最初のF-15Jによる空爆の際、武器庫から取ってきたらしい。フォルワナ共和国軍の武器管理の杜撰さが窺える。


「武器があれば戦える。高等文明の担い手である俺達が蛮族などに負けるはずがない! 徹底抗戦だ!」


「あんたに何の権限があるのよ!?」


「ここで逃げるのは国家を裏切るのも同然だろう!? フォルワナ人としての誇りを忘れたのか!?」


「私達は訓練を受けてないただの学生なのよ? 戦えるわけないでしょうが!」


「相手は劣等文明、負けるはずがない!」


 蓮夜達からしてみれば、少年の言動は理解不能な類いのものだった。この被害状況に目を瞑り、まだ勝てると豪語する彼の精神を疑わざるを得ない。それほどのレベルだった。


「それに、必ず増援が来る! 前線にはアレーナ飛行場とブラヴィル飛行場の第二航空団がいるんだからな! もうすぐそこまで来ていてもおかしくない!」


 自信満々に言い放つ少年。それらが既に日本空軍によって壊滅していることを知っている蓮夜達からすれば、何とも儚い希望かと憐れみを抱いてしまう。

 だが、目の前にいる多くのフォルワナ人学生達にとってはそうではなかった。


「そうだ……! 司令部が奇襲を受けたんだ、必ず助けが来るはずだ!」


「精鋭揃いの第二航空団だったら、あいつらを追い払ってくれる!」


 同調する人間が何人も出てきた。冷静に考えると、そもそも司令部が奇襲を受けている時点で何かがおかしいことに気づくべきなのだが、軍事知識やそれに類する常識に乏しい彼らにそれを強いるのも無理な話だ。何より、極限的な状況下で冷静な判断力を残している一般人などほとんどいないし、そもそもそういう人間を一般人と呼べるかは微妙である。


「無理よ」


 だからこそ、少女がこれから告げる真実は彼らに大きな衝撃を与えることとなる。


「私とエリナは……聞いちゃったのよ。士官の話を盗み聞きしたの。……もうとっくに、空軍も海軍も壊滅してて、陸軍も身動きできない状態だって……。増援なんて来ないわ。そもそも前線の陸軍は、ここが攻撃を受けているのにも気づいてないんじゃないかしら?」


 彼女の言葉は皆に困惑を与えた。今まで最強だったフォルワナ共和国軍が壊滅するなど、彼らには到底信じられなかった。

 一番反応が早かったのは先ほどから喚いていた少年だった。


「う、嘘を吐くな! 栄光あるフォルワナ共和国軍が、あんな野蛮な奴らに……!」


「だったら! この状況は一体何なのよ!? ここは司令部なの! 後方なのよ!? なんでここが攻撃されるの!? 負けてるからに決まってるじゃない!」


 少女の怒声にたじろぐ少年。


「蓮夜……いつまでこうしてるつもりなんだ?」


 健に声をかけられる蓮夜。


「ああ、すまん。思わず観察していた……。さっさと片づけるか。あの拳銃を持った奴に警戒しろ。持ち方が素人丸出しだから、それほど脅威にはならないが……まぐれでも丸腰の学生連中に当たれば重傷だからな」


「「「了解」」」


 蓮夜達は塹壕出口から飛び出した。


「全員その場に伏せて動くな!」


「そこのお前、銃を捨てろ!」


 突如として現れた蓮夜達に驚き、悲鳴を上げる生徒達。


「早く伏せろ! 射殺するぞ!?」


 蓮夜の殺気をのせた忠告に怖じ気づき、震えながらも次々と生徒達は地面に伏せた。だが、それをしない者もいた。


「この蛮族め!」


 喚き散らしていた少年である。彼は少女に向けていた拳銃を蓮夜の方へと向ける。


「シュトライヒ! やめなさい!」


 少女が声を上げる。

 次の瞬間、蓮夜の持つ小銃から発砲音が響いた。同時に少年の拳銃が弾かれる。


「ぐっ……!」


 少年は手を押さえた。衝撃で手が痺れたのだろう。


「伏せて動くな。余計なことをすると殺す」


 蓮夜は低い声でそう忠告する。


「何を……! 蛮族が高等人種であるフォルワナ人に命令するな!」


 少年がそう言った次の瞬間、2発の銃弾が少年の両太股を貫いた。


「ぐあああっ!?」


 激痛に悶えて倒れ込む少年。今の銃弾は蓮夜が放ったものである。


「悪いが寝ててもらうぞ」


 そう言って蓮夜は今までのフォルワナ兵と同じくスタンガンを少年に押しつける。


「や、やめ……ぎゃあ!」


 少年は悲鳴を上げて動かなくなった。それを確認してから蓮夜は他の生徒達の方へと向いて言う。


「今から貴様らは日本軍の捕虜だ。大人しくしていてもらうぞ」


 誰もが黙ってそれを聞く。何か余計なことをすれば殺されるかもしれない。そんな思いに生徒達は駆られていた。


「あの……」


 そんな中、声を上げる者もいた。


「何だ?」


 蓮夜はその者……エリナの方へと向いた。


「私達は一体どうなるのですか?」


「……軍の捕虜収容所で暮らしてもらう。虐待や拷問はないから安心しろ」


 蓮夜はそれだけ告げた。


「それは信用してもいいのかしら?」


 そう言うのは、さっきまで少年と言い合いをしていた少女……シェリア。


「どっちでもいい。どちらにせよ、貴様らの扱いは日本軍上層部が決める。貴様らがどう思おうが知ったことではない。……ただ言えるとするならば、フォルワナ共和国みたく虐待や拷問を行うのは原則として禁止されている。貴様らみたく野蛮じゃないからな」


 蓮夜は無感動にそう告げた。それに対してシェリアは何も言えなかった。蓮夜の言っている通り、自分達が日本軍のことを信用しようがしまいが、身柄は日本軍の預かりなのだ。日本軍上層部の気分次第なのは当然である。……日本では拷問などは禁止されていることに驚いたのも大きいが。


『こちら第3小隊、敵司令官を確保。ぎゃあぎゃあ煩いから股間蹴り上げてやったら気絶した。多分潰れていない』


『よくやった、第3小隊。片玉だけでも生きてたらセーフだ。さっさと持ち帰るぞ』


「無線でなんつー話をやってんだ、隊長ら」


 祐哉は呆れたように言った。


『……お下品です』


 唯も苦言を呈す。


 こうして日本軍の捕虜確保作戦は終了した。僅か15分にも満たない戦闘であったが、フォルワナ共和国にとっては衝撃的で屈辱的な結果となったのである。

 余談だが、思ったよりも捕虜が多くて『チヌーク』によるピストン輸送になってしまったことも明記しておく。






今回のはあまり出来が良いとは言えないかな、と自分では思っています。蓮夜達にフォーカスを当てすぎて、全体が見えづらかったかもしれませんね。

そろそろ週一投稿は厳しいです。ですが、あまり読者の方々をお待たせし過ぎない程度に頑張っていこうと思います。

夏が終わって以来、そこそこ忙しい日々が続いているのです、ハイ。

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