決意と闇 1
翌日。普段と変わらず、談笑しながら登校する。俺は決意を胸に秘めながら。
昼休憩となり、俺は人影の少ない校舎裏に桜を連れて行く。桜はきょとんとしているが、俺は辺りに人影が居ないことを確認して―
「桜、お・・俺と付き合ってくれないか。」
捲し立てるように言い切る。桜は更にきょとんとしてしまうが、数秒後には告白だと理解して顔を赤くし慌てふためく。又、数秒後には何とか落ち着きを取り戻し始める。俺はそんな桜の一面に可愛いなと思う。そして、完全に落ち着き深呼吸をしてから―
「はい。よろしくお願いします。」
と言った。俺は無理に言わせてしまったのかと思ったが、桜の満面の笑みを見てそうでないと思い直す。
教室に戻ると、既に仲間は椅子に座り食べる準備をしている。仲間たちは戻ってきた俺達を見てにやにやしている。俺達は気にしつつも昼食を持ってきて座る。
「兄さん。桜さんにしたんですね。」
「桜。おめでとう。」
「ちくしょう。リア充爆発しろ。」
桜は笑みを浮かべありがとうと返しつつ、片手は俺の片手に触れる。そして、指と指を絡めて握る。桜が意外に積極的な行動をとったことについドキッとしてしまう。
俺は、こんな幸せが何時までも続けばいいな、そう思った。