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運命の赤い糸はなぜ見えない!  作者: のののの
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2話

気が付けば森の中。




成田麻綾 22歳。

今まで生きてきた中で、こんな訳分からない事になった事ございません。

アルコールも素晴らしい肝臓のお蔭で消化出来るため、記憶喪失になる程酔っぱらった事無いのです。



そんな私ですが、先日の社食で、満席の為、隣に座った名も知らぬイケメンさんとちょっとお話したのが切っ掛けで、イレギュラーな出来事が発生したんですね。


お話しと言っても、

「美味しそうに食事をされますね」

「ええ、ここの食事はとても美味しいですから」

「そうなんですか、自分は忙しくてなかなか来れないんですが、お勧めとかありますか?」

「そうですね、ここのブリ大根は絶品ですよ。あとサラダ。いつも工夫があって凄いんです」

な~んて、食い物の話をちょろっとしただけなんですが。



……秘書課のお姉さまに、人気の無い階段に呼び出しされたんですよ。

是非ツッコミを入れたい。  昭和か!



大して美人でもなく、163センチ65キロという美容体重どこいった体型で、なんつうか地味で。

恋愛対象になった事もなければ、誰かに恋した事も無い為女子力は地を這う値!

花より団子。男より食い物!スイーツよりも酒の肴!と、云う訳で、女子というよりオッサンと化しているかもしれません。


だから、舐められたんでしょうね…。


すんごいつけまつげで、計算されつくした髪型で、秘書課の特別な制服をお洒落に着こなした女子力の高そうな人達でした。


……どんだけ牽制入れてんだよ!


取らねぇよ!つか知らねぇよ、あの男!

あんな会話で色恋咲く訳ねぇだろ!馬鹿か!



思い出しただけでムカつく~~!!

全く持ってバカらしい!


イケメンは早く結婚して無駄に女子の争いを無くすようにして欲しいわ。全く。

思いっきりとばっちり食ったじゃないか。

私は美味しい物しか食べたくないんだよ!


明らかに見下されてるのに腹が立ち、負けを認めたくなくて強気な態度を取ったら

キレられて階段から突き落とされそうになったんですよ。


ありえない。下手したら死ぬっつーの。


こんなくだらない事で殺されたらたまらないと、あがいてみたら、この有り様。



訳分からない森の中ですよ…。


どーゆー事?!





さて、会社の制服にパンプスの私。

歩くのですら困難そうなんですけど。涙出そう。

せめて、森ガール的服装だったら良かった。でも就業中だったから仕方ないんだけど。


幸い気候が良く、快適気温。

でも、さっきまでは秋も終わりかけで肌寒くなってきてたんですけどね。なんか春っぽいんですが…。



しかし、いくら気候が良くてもこんな所でじっとしていても仕方がない。

救助が来るとは思えないし、夜とかどうなるか分かりません。とりあえずどうにかせねば!


とか考えてたら、何やらいい匂いがする…。



してるような気がする!



私の食いしん坊センサーが反応している!多分。





どうしようもないので、その匂いの方へ行くことにしてみました。アハハハ。

もう、ど~にでもな~れ☆










草とか枝とか土とかでストッキングやパンプスをおしゃかにして凹みつつ進んで行くと、

丸太小屋。所謂ログハウス的な建物発見!



や、やった!


もしかしたら人がいるかも!?


これで住人が絵本の如く熊の一家とかだったらどうしよう。

そうだったら死亡フラグだよ…。



近づいて見ると、扉とかの大きさは、そう巨大生物対応では無さそう。

窓から覗いて見た部屋には人はいない。裏口に回ってみようかな。でも。どうしよ。


悩んで私は、女は度胸!と、玄関の扉をノックし「すみませ~ん」と、声を掛けてみた。



中から出てきたのは妙齢の美人さん。


でも髪が緑色なんですけど?!



そして


「どうやってここに来た」


静かに怒気の籠った声。





え…。



私、終了のお知らせですか?


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