第17話:電撃と火花の扉
あらすじ
・基本的に幻想郷は働かざるもの食うべからず!
・「とべる」ようになったよ!
・美鈴(ピチューン
「借りに来たZEーーー!!」
ほうきから降りて門の所で魔理沙が叫ぶ
そして堂々と庭の真ん中を歩く
そして俺はその前に立ちはだかるように立った。
どうやら魔理沙もこちらに気づいたようだ
「お、見慣れない奴だな、外来人か?」
「そうですね、裏炎といいます」
「ああ!霊夢から聞いたZE。随分と呼びづらい名前だな」
「それは言わないで下さい・・・」
「ともかく紅魔館で働いている訳だよな、どうする?私を止めるのか?」
「まあ、そう言われたのでやるしかないですけど」
「私に勝てるか?」
「さあ?一応やってみないと分からないと思いますが」
「そうだな、そうこなくっちゃ楽しくない!」
魔理沙はそう言い、ニカッと笑って手に持ったほうきにまたがると、ほうきはフワッと魔理沙を乗せて宙に浮いた。
「・・・あれ?そういえば空飛べないのか?それならその分のハンデでもつけてやろうか?」
「いや、大丈夫ですよ」
「へー、ずいぶん強気だな。それじゃ始めるZE!」
そういって魔理沙が腕を横に強く振ると、俺の視界に星の弾幕が広がった。
(さてさて、『あれ』を使いますか)
「いくZE!!」
そういうと俺に向かって流星群が降ってきた。
全ての流星群の軌道は俺一直線であった。やはり魔理沙は手を抜いているような
(ちょん避け余裕だなっ!)
流星群の先頭の星が当たる直前で俺は地面を飛び跳ねた。俺の後ろで流星群が地面に当たる音がする。
「おいおい、なんだよ本当にハンデいらないじゃないか。聞いてないZE」
魔理沙が驚いたように空から話しかける
説明しようッ!
電気というものは、電気が流れる時に磁力を纏う。つまり電気を操るということは磁力をも操れるということである!
そして俺はその磁力を足下で、磁石のN極とN極、S極とS極のように反発させるようにして体を押し、跳ぶことができるほどの機動力を手に入れたのだ!
「・・・と、まあそういう原理です」
「へー『じしゃく』か、たしか香霖堂で見たことあるな。
だが、それで私に勝った気にはなってないだろうな?」
「いや、そんなことは」
「へへ、ならいいんだ。さあ、ゲームを再開するZE!」
改めて弾幕ごっこが始まる
―――
紅魔館の中から裏炎と魔理沙の弾幕ごっこを静かにレミリアが窓から見つめる。
「・・・」
「お嬢様、どうかなさいましたか?」
窓から日が射していることを気にして咲夜さんが声をかける。
「いえ、魔理沙の運命を通して裏炎の運命を見てみようとしたのだけれど、やっぱりダメね」
レミリアは窓から離れて近くのイスに座って、テーブルの上にある咲夜さんが持ってきた紅茶に口をつける。
「それにしても、裏炎もよくやるわね。手は抜いているとはいえ、魔理沙と張り合っているんだから」
「・・・」
今度は咲夜さんが窓から弾幕ごっこを見つめている。
「咲夜?どうしたの?」
「・・・あ、いえ。ただ霊夢さんが仰っていた『能力を使いすぎると死ぬ』ということが少し気になりまして」
「あ~、別に大丈夫じゃない?毎日能力使ってるけど全然ピンピンしてるじゃない」
「そうだといいんですが・・・」
そこまで言って、咲夜さんが窓の外をもう一度見ると、いきなり真剣な顔をしてレミリアの方を向き直り
「お嬢様、今倒れました」
―――……‥‥・・
数分前
「よっしゃ、もういっちょ!」
ほうきに乗ったまま魔理沙が手を横に振ると、さっきと同じような弾幕がまた広がった。
弾の動きはさっきとは違っていたが、なんとか反発を使って弾幕を避け、今度はこちらからも弾を放った。
しかし、魔理沙には集中させても、拡散させても、避けそうな方向に撃っても、全て避けられてしまった。
(やっぱり、なかなかあたらないな・・・経験値がまず違うわけだし。こっちも避けられないように弾幕を張りたいけど・・・)
霊夢の言葉が蘇る。
『能力を無理して使うと、死ぬわよ』
それだけは避けたい。
そう考えていたときだった。
「なかなか、すばしっこいな~、やっぱこいつを使うとするか」
上空にいたが俺は魔理沙が帽子の中に手を突っ込んで何か「もの」を取り出したのが見えた。
そして魔理沙はその「もの」をこっちに向けた。
直後、魔理沙の「マスタースパーク!」という声と共に極太レーザーが放たれた。
俺はミニ八卦炉がこっちに向けられた時に周りの空気が魔理沙一点に集まるような感覚がして、ギリギリ避けることができた。
「・・・っぶねー!」
その時俺は非常にマズいと感じた。
今のは何もない状態だったから避けられたが、もしこれが弾幕を張った中だと避けられる気がしない、
と考えてたら
「いやー避けられたか~、ならこの中ならどうだ!」
といって魔理沙はまた弾幕を張った。
俺、フラグ回収乙
だがこうなったら、やるしかない。
俺はその時特攻することに決めた。
次にマスパが来たら避けれる自信はないし、弾を当てるためなら圧倒的に近づかいといた方が確率も高くなる。
作戦は至って単純、隙を見て突っ込む、もし前に弾があったらこっちも弾を出して相殺させるとうものだ。
(とりあえず動き回って隙を待たないと)
そう思い、俺は反発でとりあえず動き回る。
その間魔理沙はマスパを撃ってはこなかった。さすがに何発もバカバカ撃つことはできないのだろう
しかし、かわりに弾幕の弾のサイズが大きくなっているのに気づいた。
ゆっくり考えればこちらの隙を作るために大きくしていると分かるが、俺にそんなことを考える余裕はなかった。大きくなった弾をどうにかこうにか数秒は避けていたが、反発を使った瞬間に目の前に、別の弾が現れてしまった。
(ヤバい、この距離は避けられない!)
俺は目の前の弾に向かって相殺させるように電撃を放った。電撃は弾とぶつかり合って互いに消滅する。
俺は再度隙を待つために反発を使おうと足に力を入れた
その時だった
足に力を入れた瞬間に
体の、特に心臓がありそうなところより内側から抉られるような感覚
体中が痛いのか痛くないのか分からない、でも物凄く負担がかかっているような感覚
何よりも精神が崩壊しそうな程の訳の分からない感覚
それら全て、いや、もっと言葉では表せないような苦しみの感覚に俺は襲われた。
苦しみの渦に巻き込まれている中で、俺は静かに悟った。
―――これが・・・
・・・限界
そして
『死』・・・?
俺は弾幕ごっこの中紅魔館の庭でうずくまるように屈んでいた。
しかしそれは弾幕ごっこの中、「ごっこ」とはいえ一つの勝負の最中、いきなり俺が屈んだところで勝負は止まるわけではない。
「よっしゃ、今だ!これで決めるZE!マスタアアアァァァァァァァ・・・」
完全に隙を見せた俺にトドメを刺すように魔理沙はミニ八卦路を再度俺に構えた。そしてさっきよりも呪文の力の入り方が違う
俺は苦しみの中でこの魔理沙の声が聞こえた。
そしてその声が俺の何かを呼び覚ました。
このままではやられる・・・
これでは紅魔館に住む者として申し訳が立たない・・・
―――なにより
強くなれない・・・!
俺は意識が戻った。いや、いつ意識を失っていたか分からないが意識が戻った。
だが、少し遅かった。
すでにその瞬間、魔理沙の八文字の呪文は唱え終わる瞬間だった。
「スパアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァク!!!!!!」
魔理沙の叫びのあと紅魔館の庭には静けさだけがあった。
「・・・あれ?」
だがその静けさは、まるで台風が通り過ぎたあとの「台風一過」の様な静けさではなく、
「マスタースパークが・・・」
ただ魔理沙の叫びがこだまするだけの静けさだった。
「でてないんだが・・・」
そう、魔理沙の持つミニ八卦炉からは特大の極太レーザーは出ず、むしろ卓上コンロから出るような火すら出ていなかった。
「あれー?おかしいな?いつも大事に使っているんだけどなー?」
そして、俺はその瞬間を逃しはしなかった。
まだ、抉られる様な苦しさはあったものの、反発で一気に魔理沙に近づき、今意識を失わないだけのエネルギーを一気に右手に練り、放った。
「やべっ!避けきれねえ!」
ミニ八卦炉が故障(?)したこともあるが、なによりも一気に攻め入ったことにより、魔理沙は一瞬避けるのが遅れた。
勝負は・・・一瞬
ありったけの力で練った電撃は魔理沙に直撃はしなかったものの、ほうきに当たり魔理沙はバランスを崩し、ほうきから落ちた。魔理沙は紅魔館の庭の地面へと落ちていく、俺はそのあとを追いかけた。
「よっと、久々にほうきを使わずに飛んだな・・・でも」
地面に着く直前に魔理沙は浮遊魔法で体勢を立て直した。だが
「・・・どうやら私の負けか」
俺の方が先に手を構えていた・・・・・
はい、最近魔理沙が男にしか見えなくて困っているリャエンです。
というわけで、まあ色々とあってチマチマと書いていたわけですが、あれですね、相変わらず自分で読んでいても、こう、表現がおかしいというか、偏っているというかなんというか・・・
基本的に読んでて読みづらいとか、みなさんが思ったところは、だいたい一回書いててつまづいたところだと思います(いままでのも
まあ、少しでもいい表現がないか探してやっとの思いで見つけた表現がこれだとでもいいましょうか
というか自分の性格からして一度自分が納得する答えが見つかると、それを答えだと信じて疑わないので、よりよい答えがなかなかみつけられないんですよね・・・
それでもがんばって書き続けて行きたいと思っています。
どうでもいいですけど、自分のこの話はおもしろいでしょうか?
まあ、「おもしろくない!」なんていわれても書き続けますが