第14話:夢を見た扉
あらすじ
・レディーファイッ!!
・アタイ!
・磁界も操れる程度の能力
あと今回は途中で人数的にも口調的にも分かりずらい所があるのでセリフの前に略称取り付けております。
そして俺はチルノに手を翳した。
チルノは恐怖と驚きを混ぜた表情をしたまま氷のように固まっていた。
俺はそのチルノに翳した手で・・・
「ッ!」
撫でてやった。
固まっていたチルノだったが翳した手が当たった瞬間に反射的に目をつぶった。咲夜さんにナイフを投げられたときの俺のように。
「俺の勝ちだな」
「・・・え?ちょっと待って!なんでそうなるのよ!」
チルノは目を開けて思いっきり不満そうに文句を言った。
それに対し俺は
「あれ?それじゃこのままぶっ放してもいいのか?」
と言うと、チルノは ううぅ・・・ と言って黙ってしまった。かわいい
まあ、なにより『チルノを降参させる』の条件を達成、これで博麗神社に向かえる。
そう思った時だった
その瞬間急に足元がフラつき、
尋常でないほどの疲れに襲われ、
俺は膝に手をつき少ししゃがみ込んでしまった。
これは・・・
眠気だ。
最近目覚めが悪いことと、たった今の戦闘で疲れがピークに達し、眠気となって襲って来たのだ。
戦闘中に眠気が来なかったのはおそらく、脳内でアドレナリンが放出して・・・
・・・ダメだ、無駄なことを考える脳すらないほどの眠気だ
「大丈夫?」
心配そうにチルノはこちらの顔を覗き込みながら聞いてきた
正直言って、あまり大丈夫ではなかった。今すぐにでも寝たいところだがもちろんこんなところでは寝られなかった。
その時今にも思考停止しそうな脳で一つ思いついた。
「よし、こうしよう。今俺は疲れて寝たいんだが、俺としては襲われるんじゃないかと心配なんだ、それでチルノには俺を守ってもらいたいんだが」
「え!?なんでアタイがそんなことしなきゃならないのよ!」
予想通りの反応だった。
「よく聞け。もし俺が目が覚めるまでにお前が俺を守りきったら、つまりそれは俺にいつでも攻撃できるっていうことで、お前の勝ちになるんだよ」
自分でも理由になってないとは思っていたが、チルノは
「な、なるほど、それじゃアタイの勝ちなのね!」
納得してさらに訳の分からないことを言ってきた。
「いや、ちゃんと最後まで守りきったらな。まあ、いいやそれじゃ俺は寝るから頼んだぞ」
そして、5秒もせずに俺は眠りに入った
・・・・・・も・・チ・・がほしい・・・・
どれくらいたったか分からないが俺は眠りから覚めた。
それも、悪夢のようなものを見て、体の全皮膚から出ているような量の汗をかき、最悪の目覚めとなった。
(なんというか・・・誰かに話しかけられてるような夢だったな・・・)
そのとき
「チルノどこ~?」
「どこなのかー」
ちょうどまん前の方からミスティア、リグル、ルーミア、大ちゃんが出てきた。
「あ!チルノい・・・た・・・」
なぜか4人は俺のことをガン見していた。よく見ると俺の横ではチルノがスヤスヤと寝ていた。
(どおりで微妙に寒いわけだ・・・・・・・・ん?ちょっとまてよ・・・)
俺×汗だく+チルノ×眠り=見方によると・・・
「あ・・・いや、何もしてないですよ・・・?」
だんだん4人の見る目が険悪になってきた。
あまりにも目が怖かったので俺は少しずつ逃げる体勢になっていた。
もう逃げようか、と思った瞬間に4人は襲い掛かってきた。
「なんもやってないってば!」
そう叫びながら俺は逃げ出した。
俺(逃げながら)説明中・・・
大「なんだそうだったんですか」
ル「そーなのかー」
俺「せっかく休んだのに走り回ってまた疲れてきた・・・しかもだいぶ暗くなってるし」
ル「そーなのかー」
意外と寝ていたのか空は夕焼け色で森の中はかなり暗くなっていた。
リ「それでこれからどうするの?」
俺「ああ~、博麗神社に行くつもりなんだが、走り回ってたからここがどこだか分かんねーな」
ル「そーなn(ry」
ミ「それじゃあ、私達が案内しようか?」
俺「おお、んじゃお願いしようかな」
道的にも時間的にもここは頼むしかなかった。まあ、別に頼んで心配なこともないので問題はないだろう。
俺「さて、チルノは・・・まだ寝ているか、仕方ない」
近くで騒いでいたというのにチルノはまだ寝ていた。
俺は寝ているチルノを起こさないようにおんぶしてやった。やっぱり冷たかったが会ったときほど冷気はなかった。
俺「そんじゃ、案内お願いします」
色々移動中・・・
リ「そういえばさっき聞きませんでしたが裏炎さんはどこから来たんですか?」
俺「ああ、一応外の世界から来たんだけど、今は紅魔館でお世話になってるよ。レミリアが俺の運命が見えないとかで気に入られたっぽい」
ル「そ(ry」
リ「へ~そうなんですか、運命が見えないってなんなんでしょうね」
俺「俺にもさっぱり」
などと話しながら歩いていたら森を出た。
しかもちょうど見覚えがある森をでたら通る道のすぐ近くに出た。
だいぶ日は暮れて今にも空は黒くなりそうなほどだった。
俺「お、こっからだったら一人でも行けるな、どれ、チルノを・・・あ、ちょうど起きた。下ろすぞ?」
チ「・・・うん」
寝起きのチルノをゆっくり下ろして、見覚えのある道から俺は博麗神社に向かった。
5人「じゃーねー」
俺「ありがとなー」