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底辺に咲く花

試験終了後、あれから一週間経った。

俺はとりあえず待ってる間はヴィシュヌの情報を集めた。

しかし、ヴィシュヌの情報は一向に集まらない。

冒険者ギルドでも情報を集めても「わからない」という答えが返ってくるほどだ。


そして、発表が行われ合格が判明したと同時にそのまま入学式へ入っていく。

合格が判明したものから入学式へ来るようにと指示があったもの現場であったため、かなり雑な感じした。

なんというか…思ったよりこの大学やばいかもと感じる。

モーリア大学恐ろしいな。

そして、学長の話を聞かされ眠くなっていた頃。

なんとやつの魔力を感じた。 

それはヴィシュヌの魔力を。

俺は魔術で居場所を探知する。

すると、講堂の端のほうに反応があった。

姿隠しの魔術と音消しの魔術を使い、反応のあったところまで行く。

すると、俺と変わらないぐらいの年齢の美少女がいた。

しかし、姿が別人だが高度な擬態魔術がしてあることに気付き、※結界魔術を展開した。


※結界魔術…相手を閉じ込めたり、相手に入られないようにする結界魔術。


「よう、ヴィシュヌ。姿を変えてもバレバレだぜ。」


「ほぅ…貴様はアルセイルか、よく気づいたな。」


「いやーたまたまこの学校に来た訳だが、お前が魔力を漏らしてバレるようや凡ミスするなんてやばいな?」


「ふむ…仮に漏れても本来なら貴様以外にはバレることなどないのだ。」 


「その俺が絶対にいないならそれもできたけどな?ただ、いるわけだしこうしてお前のところに来てるわけだ?」


「そんなにおしゃべりしてていいのか?周りに気付かれるぞ。」 

 

「わかってていってんだろ?俺の結界魔術は俺とお前の姿は見えてないし、音も聞こえてない。」


「流石だな。ここで殺し合いと行く気か?」


「いや…お前の意思を確かめに来た。お前はこの時代でもまたやるのか?」


「知ってるか?この時代に我とお前が転移したから今の時代が出来たことを。」


「そうか、俺とお前が両側の和平の邪魔だったってことか。恐らく、文献を見てタイミングや流れがそうだったんだろ?」


「ほぅ、驚かないのか。そうだ、そしては我はもう疲れた…魔王だってもう11代目であり、新魔王はもうかつての魔王の姿はなく、人間に媚を売るような情けない姿をしていた。いや…それは違うのか、我が今の時代を理解できてないのか。我らの血が飛び交うような時代はとうに終え、魔術は競技化して分かりやすく戦争を乱発する時代は終わったのだ。殺し合いどころかやる気はない。そして、我は思ったのだ。この時代の魔術が知りたい。魔族と人間がわかり合って戦争がないのなら、魔術の研究をしたかった。しかし、この時代の魔術はかなり優秀だ。我が考えていた構想の魔術に似てたり、それすらも超えるような効率化された魔術。そう、昔では考えられない超高速の魔術戦。それを学びにここに来た。」


「なら、アリアベルに行かなかったんだ?」


「わかってていってるのだろう?お前みたいなのに見つかる可能性があったからだ。しかし、今見つかるとは思わなかった。それに…魔力が漏れてしまったのは眠くて魔力コントロールが乱れただけだ。」


こいつ可愛いミスをするんだな。


「わかった、お前がこの時代で悪さはしないことは。しかし、お前も似た理由で大学に来るとはなぁ…俺達は似たもの同士かもな。」


「まさか…貴様も魔術を学びに?」


「そうだよ、お前と同じさ。この時代の魔術の面白さに惹かれた。まぁ、ここに来た理由はやばいところのほうが面白そうだから来たわけだけど。」


「ククク…アルセイル、お前は変わり者だな。大学に来る理由は同じでもこの大学に来る理由が全然違うとは。今は…ヴィシュヌではなく、ヴィルヘルム=ヴィラと名乗っている。」


「そうか、じゃあヴィルヘルムよろしくな。」


「そちらこそな。」 


俺とヴィシュヌの戦いは終わった。

もう、争いなくなり真に互いに戦う理由がなくなったのだ。


そして、学長の挨拶が終わると学生代表が現れる。

生徒が現れた時、俺は驚く。

それは俺のかつての弟子に似ていた。


「学生代表、成績最優秀者 マリエル=レーベル。」


レーベル。

その名は俺の弟子と同じ姓であった。


「リエル…?」


弟子の名を呟いてしまった。

もう生きてはいないはずなのに。


「はい、マリエル=レーベルです。私が言いたいの一言だけです。この大学を変革します!」


講堂はざわつく。

何故ざわつくかはわからないが、彼女は恐らくはすごいことをいっているのだろう。


「何故、そんなことを!?」


学長は驚きながらも訊いている。


「かつて、私の祖先のリエル=レーベル様はこう言いました。偉大なるアルセイル=フェノメノンが現れる時、その大学は良くない環境でしょうと。なので、良い環境にしなさいと。私はこの話を聞くまではアリアベルに行くつもりでした。しかし!一部の情報からアルセイル様がこの大学へと入学したと聞いてます!そして、その話を聞いた時に私へとこの話が行くようになっていたのです!あと、純粋にアルセイル様に魔術を教わりたい!以上です!」


講堂は大騒ぎになった。

バレてるじゃあないか、俺。



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