ララの訪問
翌日、フィリンの街に戻り、ギルド協会に依頼完了報告をして屋敷に戻ると、家の前に馬車が止まっていた。
「ん?」
「あれって、フィリア王国の紋章ですよね?」
「誰か来たのかしら?」
そう話していると、馬車から騎士が2人が出てきた。
「お久しぶりです、ラトリス殿。」
「なんだ、バーグとルードか。何かあったのか?」
「丁度任務でフィリンに来たので、姫様。」
そう言うと、ララが馬車から出て来た。
「お久しぶりです、ラトリス。」
「よう。一ヶ月ぶりくらいか?」
「そうですよ。あれからずっと勉強ばかりで疲れたわ。」
「そうか。でも勉強はやっていて損はないぞ?とりあえず屋敷に入るか?」
「はい、お邪魔します。」
そう言って、全員で中に入る。そしてリビングに着くと、ミーアはお茶を入れに行った。
「で、他国の様子はどうなんだ?」
「そうですね、シュラン王国は落ち着いたようです。」
「結局マロンが後を継ぐんだろう?」
「はい。マロン姫は1番末っ子ですが、唯一デュランダルに固執していなかったので。」
「まあ良いだろう。他の国は?」
「どうやら七聖武器の封印を解いたようです。伝令からの報告がお父様にあったので間違いないと思います。」
ラトリスは首を捻って、
「ミドレン王国とバーンシュタイン王国が厄介だな。」
「そうですね。」
「何が厄介なんですか?」
マリアが聞いた。
「ミドレン王国とバーンシュタイン王国は、七聖武器の所持者が次の国王になるんだ。」
「つまり、既に所持者がいるんですね。」
「元々大人しいミドレン王国なら兎も角、今のバーンシュタイン王国国王は気性が荒い。いつ戦争になるか解らない。ましてやデュランダルはここにある。シュラン王国に戦争を仕掛ける可能性もなきにしもあらずってことさ。」
「そんな…」
「そして、厄介事は他にもあるわ。」
「ララ?」
「実は、バーンシュタイン王国から令状がお父様の元に届いたの。」
「…内容は?」
「私も詳しくは知らない。でも、ラトリスに迷惑がかかることは確かです。」
「十中八九あれかもな。」
「心当たりがあるの?」
レイナがラトリスに聞いた。
「…デュランダルがその王国以外の所持者を認めたことに起因する話だが、七聖武器を1つに集めるとか、誰かが言い出しかねない。」
「七聖武器を!?」
「1つに!?」
「…出来ると思いますか?」
「太古の昔、七聖武器は1つだったっていう伝説がある。それを実現させようとする輩がいないとも限らない。」
ラトリスは遠い目をしていた。
その後ミーアが作った食事を食べて、ララ達は城に帰ることになった。
「ラトリス、また連絡するわ。」
「あぁ、フーを遣わせてくれれば何時でも連絡はつくからな。」
「ララちゃん、またね。」
「はい、またお会いしましょう。」
遠ざかる馬車を見送って、ラトリス達は屋敷に入った。
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