フィリア王国での一幕
ラトリス達は、フライの魔法を使ってフィリア王国へ戻って来た。
「ラトリス殿、今回は迷惑をかけた。」
レイナードが深々と頭を下げた。
「しかし、本当にデュランダルを手に入れるとは。」
「まあ人間相手よりやりやすかったからな。それよりレイナード、俺達はもう帰るぞ。」
「そうか。確かに長い間、拘束してしまったからな。大臣、あれを。」
そう言って、大臣が袋を持ってきた。中にはお金が入っているようだった。
「今回達成出来なかった依頼に対しての詫びだ。受け取って欲しい。」
「…解った。」
ラトリスはその袋を受け取り、マリアに渡した。
「ラトリスさん?」
「4人で分ければ良い。俺はいらない。」
「私達、何もしてないわよ?受け取れないわ。」
「迷惑料だと言っていただろう?迷惑かけられたのは俺じゃ無い。お前達4人だ。それに、俺は既に貰ったから。」
腰に下げたカグラをポンポンと叩き、ラトリスは言った。
「そういえばラトリス殿、デュランダルは何処に?」
「ん?五月蠅くて適わないから、異空間に放り込んだ。」
「…そうか。一目見たかったがな。」
「見たいか?」
そう言って、ラトリスは異空間からデュランダルを取り出した。
「ラトリス殿!酷いではないですか!」
「なるほど、これは五月蠅いな。」
「だろう?」
「異空間では暇で仕方が無い。私も腰に下げるか背中に担ぐか…」
「五月蠅い。」
そう言って再び異空間にしまった。
「これでよし。」
「伝説の聖剣をあのように…」
「やはり英傑と呼べる男よな。」
レナとレイナードは驚きながらも、納得したように呟いた。
「それとラトリス殿、お気をつけ下さい。」
大臣がそう言った。
「何に気をつければ良いんだ?」
「恐らくシュラン王国以外の王国の七聖武器も、デュランダルが抜けた事を感づくかと。そうすると、他国から貴方様に挑んでくる者がいるかも知れません。」
「なる程、それは気をつけないといけませんね。」
「挑戦者求む、なんて言っている場合じゃ無いわね。」
「そうだな、気をつけるよ。」
「また何かあったら呼ぶが、宜しく頼む。」
「…面倒事は嫌なんだがな。」
一抹の不安を胸に、ラトリス達は家路に着いた。
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