屋敷に帰る
ラトリス達がフィリンの町に着いたのは夜遅くだった。
「結構時間がかかったな。」
「ふう…しんどかった…」
そのままギルド協会に行こうかと思ったが、ラトリスが却下した。
「この時間帯、酒を飲んだ奴らのたまり場だからな。明日にしよう。」
その話を聞いて、マリアとレイナは納得した。屋敷に帰るまでは気は抜けないと、ラトリスは言っていたが、何事もなく屋敷に着いた。
「やっと帰って来れましたね。」
「早くお風呂に入りたいわ。」
そんな話をしていると、玄関が開いて、ミーアとミーナが出迎えてくれた。
「お疲れ様でした、無事で何よりです。」
「ただいま、ミーアさん、ミーナちゃん。」
「2人も変わりなくて良かったわ。」
「お風呂も食事の準備も出来ていますよ。」
「あれ?帰ってくるの知ってたんですか?」
「ラトリスさんから、使い魔が送られて来ましたから。」
「いつの間に…」
「まあいいじゃない。お風呂から入らせて貰うわ。」
そう言って、荷物を置いてマリアとレイナはお風呂へ向かった。
残された3人で荷物を片付けていると、
「ドラゴンは無事に退治出来たのですか?」
ミーアがラトリスに聞いた。
「あぁ、無事にな。」
「それじゃ、約束通りSクラスになるのですね。」
「そうなるだろうな…」
「余り嬉しそうでは無いですね。」
「まだギルドを立ち上げて半年だからな。色々問題も出てくるだろう。」
「なるほど。」
「まあ何とかするさ。しかし。覚悟はしておいてくれ。」
「そうですね…」
風呂の方からマリアとレイナの叫び声が聞こえたが、一切を無視して作業を続けたラトリス達だった。
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