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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ドラゴン退治編
70/138

家族

ラトリス達は2軒隣り合った家までやって来た。

「ラトリスさん、ここが私達の家です。」

「家が隣通しだったから、自然と仲良くなったのよね、私達。」

そんな話をしていると、両方の玄関が開いて、

「マリア!」

「レイナ!」

いきなり男が2人飛び出してきた。どうやら2人の父親らしく、

「ただいま、お父さん。」

「帰ってきたわよ。」

2人がそう言った。

「よくぞ無事で…長旅で疲れただろう?家でゆっくりするといい。ところで、そちらの方は?」

「ラトリスさんです。私達の師匠です。」

「初めまして、ラトリスといいます。」

「女性かと思ったが、男性で間違い無いですか?」

「そうです。大抵の人は名前と顔で女性に見えるそうですが。」

「大変ですな。どうぞ中へ。」

「レイナ、とりあえずマリアちゃんの家へ行こう。母さんも呼んでくるから。」

「えぇ、色々聞きたい事もあるから。」

とりあえず、マリアの家へ入っていった。皆が集まったあと、今までの経緯の話がされた。勿論、マリクとレイカの話も出た。

「そうかぁ、2人が帰ってきたのはそういう理由か…」

「はい。ドラゴンの情報が欲しいんだけど、何か無い?」

「そうだな、見かけただけで襲われた訳じゃないからなぁ。」

「具体的には?」

「空を見上げた時に飛んでいった、それだけなのだよ。」

「それでも報告したら、こんな事になってしまった。申し訳ない。」

「大事の前の小事です。しかし、何事もなく良かった。それで、マリクとレイカのお墓は何処に?」

「裏に2人一緒に埋葬しました。」

「解りました、ちょっと失礼します。」

そう言って、ラトリスは出ていってしまった。

「あの方、相当強いわね。」

マリアの母親が言った。

「解るの?」

「そりゃあねぇ。」

「まさかマリクとレイカの師匠でもあったとは、思っていなかったがね。」

「ラトリスさん、いつも私達の事を見てくれているんですよ。」

「話し方も穏やかだし、安心したよ。」

「ふふっ、何の心配も無いわよ。」

「それで、どうするんだ?」

「「?」」

「どちらかと結婚するのか?」

「「ぶっ!」」

マリアとレイナは盛大に吹き出した。

「しっ、しないわよ!なに言ってるのよ!?」

「あれだけの人だ、村に是非いて貰いたいのだが…」

「そんなんじゃありませんよ!?」

「むぅ、勿体ない。」

「あくまで師匠ですから!」

「しかし、遅いな。2人とも、様子を見てきてくれ。」

「全くもぅ。」

2人は裏庭に出た。ラトリスは座り込んで、マリクとレイカの墓の前で何かをぶつぶつ言っていた。

「久しぶりに会えたんだ、ゆっくりと話したいところだが、今日はこの辺でな。」

そう言って立ち上がった。そして後ろを振り返り、

「済まない、少し話が長かったか。」

「いいえ、何をしていたんですか?」

「2人に近況報告だな。マリアとレイナはもう心配いらないって。」

「そうなの?」

「あぁ。それと、暫くこの村に滞在しようと思う。」

「いいんですか?」

「向こうはミーアに任せてあるし、この村の他の厄介事を片付けよう。」

「じゃあうちに泊まって下さい。兄さんの部屋がありますから。」

「うちでもいいわよ。姉さんの部屋だけどね。」

「…有難う。」

とりあえずマリアの家にお世話になることになった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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