ドラゴンの情報
特訓開始から1週間後、何とか形になったマリアとレイナを連れて、ラトリスはギルド協会へとやって来た。今日もギルド協会は沢山の人達でいっぱいだった。
「お、おい見ろよ!」
「“天の子猫“じゃねぇか?」
「あのギルド対抗闘技大会の優勝ギルドだぞ!?」
そんな声が聞こえてきた。マリアとレイナは少し恥ずかしそうにしていた。受付まで行くと、ミクが3人の対応をした。
「いらっしゃいませ、優勝ギルドの皆さん!」
「止めてくれ、ミクさん。照れるだろう。」
「全然そんな素振りも見せないで、なに言ってんですか?優勝ですよ、優勝!Gクラスギルドで優勝出来るなんて、凄いことなんですよ!」
「まあ、そんなことはどうでもいいんだ。それよりドルトムントはいるか?」
「会長なら2階にいますよ?会われますか?」
「用件があるからな。こちらから出向くよ。」
「解りました、御2階へどうぞ!」
そう言って、通してくれた。2階の執務室で、ドルトムントは頭を抱えているようだった。
「よう、ドルトムント。元気か?」
「ラトリス、そしてマリアさんとレイナさんか。ようやく来てくれたな。まあ、座ってくれ。」
そう言って、椅子を勧めてくれた。大人しく3人が座ると、
「何か飲むか?お茶ぐらいしかないが。」
「じゃあそれで。」
マリアとレイナもコクコク頷いた。ドルトムントはお茶を入れながら、
「それで、ドラゴン退治の依頼は受けてもらえるのか?」
そう聞いてきたので、ラトリスは、
「あぁ、受けるよ。」
「あんなに頑なにSクラスを拒んでいたのに、本当にいいのか?」
「…2人とも、その強さに至ったと思うからだ。」
お茶に口をつけながら、ラトリスがそう告げた。
「実際にこの2人の実力から見ると、Sクラスでも足りないぐらいだと思う。しかし、2人の努力を無駄にしたくないからな。」
「なるほどな。」
「ラトリスさん…」
マリアとレイナは少し照れていた。
「それで、ドラゴンの情報は?」
「一件ある。この街から200キロほど離れた場所で、ドラゴンの巣を見つけたらしい。」
「らしい…か。」
「まだ不確定なんだ。しかし、あながち間違っていないと思う。」
「その根拠は?」
マリアがドルトムントに聞いた。
「…近隣の村でドラゴンが飛んでいるのを見たそうなんだ。」
「その村の名前は?」
「トーム村だ。」
「…そうか。」
「何とかしてあげたいのだ。依頼を受けて欲しい。」
「解ってる。そのトーム村に行って、ガイドか何かを付けてもらって、なるべく早く討伐するようにするさ。」
「ラトリス、宜しく頼む。」
「やるのは俺じゃない、この2人だ。」
「そうですね、私達がやらなくちゃ!」
「そうよ!」
「何時になくやる気だな。」
「Sクラスがかかっているのもあるけど…」
「そこは私達の生まれ故郷ですから!」
ラトリスはキョトンとしてしまった。
「…そうだったのか。」
「はい!言ってませんでしたっけ?」
「初耳だ。そうか…」
「なんとしてでも、平和にしてみせるわ!」
マリアとレイナはやる気満々にそう言った。
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