魔法剣
ギルド対抗闘技大会が終わって3日後、ラトリス達は相変わらず特訓を続けていた。そして、マリアとレイナはラトリスから新しい魔法を教えて貰っていた。
「いいか、よく見てろよ。」
ラトリスはそう言うと、剣に意識を集中させる。と、持っている剣が光輝いた。
「これは?」
「魔法剣と呼ばれるものだ。切れ味、強度を上昇させる効果を持たせた。」
「でもこれって…」
「剣の寿命を著しく低下させてしまう効果もあるから、多様は出来ない。」
「やっぱりそうよね。」
「ただし、正しく使えばそんなことも起こらないんだ。」
「それってどうやるんですか?」
「使うときだけ魔法を使うとかじゃないの?」
「その通りだ。その方法なら、剣に負担はかかりにくい。なまくらな剣でも普通の剣より強くなるからな。相当な技術が必要になるけどな。」
「これを私達が…」
「まあ、今の2人なら、1時間もあれば使えるようになるだろう。最初から詠唱無しでやってもな。」
「よし!マリア、やるわよ!
「うん、頑張ろうね!」
マリアとレイナは魔法剣習得にとりかかった。しかし、それは困難を極めた。常時発動させることは直ぐに2人とも出来たのだが、タイミングよく発動させることは難しいのか、中々思うようにいかなかった。
「難しいですねこれ。」
「焦らずゆっくりとやってみな。普段の組み手と同じだ。」
「そうはいうけど…」
「実際、当てる瞬間だけ発動させるだけなんだ。組み手でやってみたらいいのさ。」
「よーし、レイナ、やってみよう。」
マリアとレイナはやる気を出して、実際にゆっくりと組み手を始めて見た。すると、思い通りに魔法を発動させて、剣を振るうことが出来るようになった。
「思いの外、早かったな。」
「まだ実戦で使えるか解らないですけどね。」
「なに、そこまで出来れば直ぐに出来るようになるさ。」
「そうだといいけどね…かなり疲れるわね、この魔法は。」
「実際単身でドラゴンを相手にするなら必須な事なんだよ。」
「ラトリスさんはどうやって覚えたんですか?」
「ひたすら剣を振った。」
「そっ、そうですか…」
実際に早く振るえるようになるまで1週間ほどかかった2人だった。
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