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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ギルド対抗武道大会編
58/138

宿屋を探す

会場を出ると、既に真っ暗。5人は宿を探していた。しかし、

「済みません、満員です。」

「悪いな、満室だ。」

何処に行ってもそう言われた。

「どうしましょうか、この状況…」

「流石に、宿を探す方が疲れるわ。」

「いっその事、城に泊めてもらうか?」

「「気を遣いますよ!」」

マリアとレイナは全力でそれを止めた。

「…一件だけ当てがあります。」

ミーアがそう言った。

「ミーアさん、それって何処にあるんですか?」

「街の外れです。ここからそんなに離れてはいませんよ。」

「そこに行ってみましょう!」

5人は宿を目指して歩き出す。そして街はずれに一件の宿屋を見つけた。

「何というか…」

「何か出そうよね。」

「なんか怖い…」

マリア、レイナ、ミーナが口々に言う。確かに宿屋を営んでいるのか、灯りはついていたが、兎に角洋館のような佇まいは、恐ろしさを感じさせるものだった。5人は取りあえず中に入っていった。受付に人がいたので話しかける。

「済みません、泊まりたいんですけど…」

「5名様でよろしいですか?」

「はい、そうです。」

「1人1泊5千ガルドになりますが、よろしいですか?」

「えっ、ちょっと安い気が…」

「じゃあ部屋を3つ、1人部屋1つと2人部屋を、2つで頼む。」

「ちょっ、ラトリスさん!?」

「畏まりました。」

「あと、風呂はあるか?」

「うちは素泊まりだけですので…食事の提供もしておりません。」

「なるほど、だから安いのね。」

レイナは納得した。

「部屋は御2階の手前2つと、奥が1つです。」

「解りました。」

そそくさと2階へ上がる。中はしっかりと掃除されていて、凄く綺麗だった。

「みんな、ちょっと待て。」

ラトリスがみんなを止めた。

「まさか、部屋決めとか?」

「阿呆。風呂がないからな、クリーンとキュアの魔法をかけようとしただけだ。部屋はマリアとレイナ、ミーアとミーナが同室に決まってるだろう。」

「良かった…」

「ん?何か言ったか?」

「いえ、何も…」

ラトリスは順番にクリーンとキュアの魔法をかけていった。1日でついた汚れと疲れが一気に吹き飛んだ。

「これで気持ちよく寝られるだろうが、これも飲んでおけ。」

そう言うと、瓶を4本、異空間から取り出してそれぞれに渡した。

「…これは?」

「ドラゴンの血液から作られた栄養ドリンクだ。疲れが更に無くなるし、安眠効果も上がる。」

「へぇ、じゃあいただきます。」

4人はドリンクを飲み干した。

「それじゃ、俺は奥の部屋にいるから、何かあったら呼んでくれ。」

そう言うと、ラトリスは奥へと進んでいった。

「何でも出てきますね、ラトリスさん。」

「本当。凄いわよね。」

「ありとあらゆる状況に対応出来るんじゃ無いかなぁ?」

そんなことをいいながら、それぞれの部屋に入り、その日は眠ってしまった。翌日、寝過ごしてラトリスに全員が怒られたのは、別の話だ。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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