表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ギルド対抗武道大会編
56/138

3回戦 前編

3回戦目が決まったのは、夜になってからだった。ラトリス達は適当に時間を潰していたのだが、

「次はレイナが戦う番だね。」

「そうね、相手がどんな奴でも負ける気はしないわ。」

「あれだけ特訓したんだもの。夜だからって、油断しないようにね。」

「明かりもあるから、真っ暗じゃないわよ。」

そんな話をマリアとレイナは交わしながら、会場へ向かう。

「しかし、次の相手はSクラスギルド“白い花“とはな。」

ラトリスがポツリと言った。

「ラトリスさん、知っているんですか?」

「昔、フィリンにいたぐらいは知っている。女性だけで構成されているのに、中々強いらしい。」

「そんなギルドがあったんですね。」

「魔法を主体としているらしいけど、肉弾戦も熟せるはずだから、気をつけていけよ。」

「解ったわ。いざとなったら本気で行くわ。」

そんな話をして、会場へ着いた。夜にも関わらず、会場は満員だった。

「今回はどうだろうな。」

「あの“鋼魔“を破ったんだ、期待できるだろう?」

「有り金全部、“天の子猫“に賭けちまったぜ。」

「俺は“白い花“に賭けた。」

「オッズは中々シビアだったな。」

口々に観客席から声がかかる。

「見られるのは、余り慣れないわね。」

「レイナ、頑張って!」

「レイナお姉ちゃん!ファイト!」

「悔いの無い戦いを。」

そんな話をしていると、

「選手、前へ!」

と、声がかかった。レイナが前に出ると、

「なによ、あの男じゃないのね。」

そう対戦相手が言った。

「どういう意味かしら?」

「私に勝ちたいなら、ラトリスを出しなさい。」

そう言われて、レイナはカチンときた。

「私じゃ役不足だとでも?」

「そうね、あなたが相手なら、本気は出せないわ。最悪、殺してしまいそうだもの。」

ホホホと対戦相手は笑った。

「レイナ、落ち着いて行けば余裕だ。」

「解ってるわよ!」

「冷静さを欠いているみたいですね。」

「ああ、危険だ。」

と、そこで相手選手が、

「なら魔法で勝負しない?」

と、言ってきた。

「魔法の早撃ち勝負よ。ルールは簡単、合図と共に魔法を打つ。それだけよ。」

「…」

「自信が無いのかしら?」

「やってやるわ。」

「それじゃ審判さん、合図をお願いね。」

「解りました。」

両者身構える。

「それでは、始め!」

その声と同時に両者とも

「「バーニング!」」

と、叫ぶ。炎が壇上を覆い尽くすと、何も見えなくなった。しかし10秒後、炎が止むと、立っていたのはレイナの方だった。

「なっ!」

“白い花“のメンバーは息を呑んだ。レイナは一呼吸ついて、

「私の勝ちね。」

そう言った。それを聞いて、審判は我に返って、

「“天の子猫“の勝利!」

と、叫んだ。対戦相手は黒焦げになっていたが、辛うじて生きているようだった。

「速度重視だったから、威力は余り無かったわね。」

レイナはそう言った。仕方なくラトリスが壇上に上がり、対戦相手にヒールをかける。重度の火傷だったが、確かに命に別状は無かった。

「ラトリスさん。」

「こんな奴の命、お前が背負う必要は無いさ。」

ラトリスは、レイナの肩をポンポンと叩き、壇上を降りた。

「“白い花“、2人目を。」

「私の出番ね。」

屈強な戦士タイプの女性が名乗りを上げた。それを見てマリアが、

「レイナ、代わろうか?」

と言った。レイナは首を振り、

「いいえ、私がやるわ。」

と言った。それを見ていたラトリスは、

「剣の勝負を挑んできそうだな。」

そう観察して言った。次の瞬間、

「剣で勝負よ。」

相手はそう言ってきたが、

「魔法使いに剣で勝負を挑むなんて、頭おかしいの?」

レイナはそう吐き捨てた。

「いいえ、あなたは確かに魔法を得意にしているみたいだけど、剣も使える。違うかしら?」

「…」

「私は純粋にあなたの剣技を見たいだけよ。」

「…解ったわ。」

「レイナ!」

マリアが心配そうに声をかける。しかし、レイナは異空間から剣を取り出して構える。

「準備はよろしいですか?」

「いつでもいいわ。」

「こっちも。」

「それでは、始め!」

合図と共に相手選手が突っ込んで来た。それを見ていたレイナは後ろに少し下がる。相手の振り下ろした剣が石で出来た壇を破壊する。

「凄いパワーね。」

「私は、身体能力向上に魔力を使っているからね。」

相手選手は得意げにそう言った。そして、剣先をレイナに向けて、

「負けを認めなさい。そうすれば痛い目に遭わずに済むわよ。」

そう言った。しかし、次の瞬間、レイナは相手の間合いに入り、袈裟切りをした。相手は剣で受け止めたが、受けた瞬間剣が折れてしまった。

「なっ!?」

相手選手は驚愕の目をした。

「剣が折れたけど、どうするの、まだ続けるの?」

レイナはそう言った。

「…私の負けよ。」

「“天の子猫“の勝利です!」

高らかに審判が告げた。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ