2回戦目
ラトリス達は2回戦目のために再び会場へやって来た。1回戦目の結果の為か、会場には多くの人達が集まっていた。
「あれが“天の子猫“か…」
「“鋼魔“を倒したらしいじゃねぇか。」
「どんな戦い方をするんだろうな。」
「楽しみだ。」
観客席から声が上がる。マリアは緊張していた。
「マリア、落ち着いて!」
「マリアさん、大丈夫ですよ。」
「お姉ちゃん、頑張って!」
それぞれが応援する。そして壇上に上がると、対戦相手が待っていた。
「けっ、女が相手か。しかも中々上玉じゃねえか。」
「おい、マーカス。手加減するなよ。」
口々に何か言っていたが、マリアは聞いていなかった。緊張をほぐす為に集中していた。
「はぁ…平常心、平常心。」
「マリア、1つだけアドバイスだ。」
「何ですか、ラトリスさん。」
「もし勝てないと思ったら、自分自身にクリアの魔法を使え。リミットとグラビティが解除される。」
「それって、本気を出せってことですか?」
「まあ、そう言うことだ。」
それを聞いて安心したのか、完全に素に戻っていた。マリアはアクセスの魔法を使って、異空間から剣を取り出し、構える。
「それでは、始め!」
開始と同時にマリアは相手の懐に入り、鳩尾めがけて剣の柄を叩き込んだ。
「うぐっ!」
呻き声を上げて、マーカスと呼ばれていた男が倒れた。
「えっ…」
「何だ?一撃で倒したのか?」
「見えなかったぞ…」
観客席からそんな声が上がっていた。
「そっ、そこまで!」
審判も何が起こったのかわからないようだったが、辛うじてマリアの勝利を告げる。すると、観客席からは喝采の嵐が起こった。
「すげえよ、まじで。」
「こりゃ賭けにならねえ。」
「女性なのに凄いわ!」
「かっこいい…」
それを体で感じて、マリアもいい気分になった。
「次の選手、前へ!」
審判から言われて、ギルド“破壊王“は、
「すっ、済まねぇ。棄権する!」
そう告げた。どうやら2回戦も無事終わったようだった。
「何よ、呆気なかったわね。」
「あのスピードを見せられたら、大抵の人はそうなりますよ。」
「ねぇ、マリアお姉ちゃんが勝ったの?」
「あぁ、完全勝利だ。」
「そうなんだ!おめでとう、お姉ちゃん!」
「有難う、ミーナちゃん。」
そんな話を5人はしていた。そして、3回戦目も、中々相手が決まらず、暫く待たされる事になった。
読んでくださっている方々、有難う御座います。




