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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ギルド対抗武道大会編
51/138

大会前に…

それから更に1週間が経ち、ギルド対抗武道大会の日になった。ラトリス達は大会が行われるフィリアに向かって飛行魔法フライを使って移動していた。流石に飛行中は何事もなく、フィリアに着いたのは昼前だった。

「あー、しんどかった。」

「この距離を飛ぶのは、初めてでしたからね。」

「髪の毛がバサバサになってないかな?」

レイナ、ミーア、マリアの順に感想を述べた。

「うぅ、気持ち悪いよぅ。」

「ミーナ、大丈夫か?」

ミーナはラトリスに掴まって飛行していたのだが、どうやら乗り物酔いの様な状態に陥っていた。

「少しそこのカフェで休むか。」

「そうですね、それが良いと思います。」

「ミーナ、おいで。」

「ふぇぇ、まだフラフラするよぅ。」

「そっちじゃないわよ、こっち。」

「やれやれ。」

5人は近くのカフェにやって来た。

「いらっしゃいませ、5名様ですね?」

「はい。そこのテラス席が良いんですが?」

「畏まりました。」

そう言うと、席へ案内された。

「何になさいますか?」

「私はコーヒーを。」

「私もコーヒーがいいわ。」

「私は紅茶を。この子にはフルーツジュースをお願いします。」

「わーい、フルーツジュース、フルーツジュース!」

「俺は紅茶をくれ。」

「畏まりました。」

注文が終わり、5人は一息ついた。

「でもラトリスさん。」

「ん?」

「時間は大丈夫なんですか?」

「昼過ぎにギルド協会本部に行けば良いって、ドルトムントから言われてるからな。まだまだ余裕はあるさ。」

「だけど、変よね。」

「え?何が変なのでしょうか?」

ミーアがレイナに聞く。

「いつも賑わっているのに、殆ど人がいないじゃない。」

「それはそうでしょう。良い席を取る為に、早めに大会会場へ行っているのでしょうから。」

「そんなものなの?」

「えぇ。」

「お待たせ致しました。コーヒー二つ、紅茶二つ、あとフルーツジュースです。」

「有難う御座います。」

「なぁ、あんた達は大会を見に行かないのか?」

「いえ、もうすぐ閉店して見に行きますよ?お客様達は大会に出場するんですか?」

「はい。」

「気を付けてくださいね。今日はある意味本命の選手が出るんですよ?」

「そいつの名前は?」

「ギルド“鋼魔“のギルド長、ラングさんです。」

「“鋼魔“って…」

「私達の初戦の相手じゃない!」

「えっ、お客様達が…えっと…」

「“天の子猫“だ。」

「あぁ、そうそう、そうでした。でも、棄権した方が良いと思いますよ?」

「何故ですか?」

「大会に出場するラングさん達、すっごく怒ってましたから。初戦の相手はGクラスギルドだって。」

「ほう。よほど強いんだな、その男。」

「えぇ。この街最強の戦士ですよ、あの方は。素行も悪くないし、顔も良いと思いますよ。貴方の方が格好良いですけど。」

「女顔ってよく言われるけどな。」

「気を付けてくださいね。あの方は、この大会で優勝して、国王陛下にお目通りをして、出世を狙ってますから。生半可な戦いは危険ですよ。」

「生憎、相手をボコボコにするのが趣味なんでな。相手になってくれればいいが?」

「お客様、面白い方ですね。」

「余り言われた事は無いけどな。」

「ふふふ、大会楽しみにしていますよ。」

そう言って下がっていった。

「なんかラトリスさん嬉しそう。」

「ボコボコにするって、どれくらいなのかしら?」

「ほどほどにしておいて下さいね?」

「解ってるって。」

「ジュースおかわり!」

「…ミーナ、飲み過ぎ注意だ。」

そんな事を言いながら、カフェで食事も追加して、大会を楽しみにする5人だった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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