表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
依頼編
46/138

盗賊との一戦

翌日の朝早く、ラトリス達は準備をして街の入り口にやって来た。既に商人達の準備も終わっているらしく、慌ただしい様子は無かった。

「あなた方が“天の子猫“ですね。私は今回の長を務めますモリーと申します。」

モリーと名乗る男はラトリス達に挨拶をした。しかし…

「子供連れで大丈夫なのですか?」

ミーナを見てモリーが言う。それもそのはずだろう。まさか危険な依頼に子供を連れてくるとは思っていないのだから。だが…

「大丈夫。この子の危機管理能力は凄まじいから。盗賊位簡単に発見してくれるさ。」

「…本当ですかな?」

「最悪の場合、俺達が刺し違えても、あんた達を無事に王都まで届けるから、安心してくれ。」

「…まあ、ギルド協会からも最も安いギルドに頼みたいとは言ったけれど…」

「そうか、Gクラスギルドに頼んだ物好きだとは思っていたがな。」

「…どういうことなんですか?」

「あまりにも危険な依頼に、上級ギルドは手を出さないから俺達に回ってきた、って事だろう?」

「そんな…大丈夫なの?」

「言ったろ?ミーナが頼りになるかどうか調べる意味合いもあるから、この依頼を受けたようなもんだ。あとの始末は俺がやるから、心配するなよ。」

「私達も気を引き締めてやらなくちゃね。」

「初依頼だし、頑張ろう!」

そう言って、クエストに出発した。


出発して10分足らずで、既にピンチに陥っていた。

「ちょっと!なんなの、この盗賊の多さは!?」

レイナが叫びながら魔法を使う。確かに命中しているが、敵はそれをものともせず突っ込んでくる。

「危ない!」

レイナに襲いかかろうとしていた盗賊を、マリアが弾き飛ばす。相手の連携は大したものだった。

「いつもこんな感じなの?」

マリアが商人の1人に聞いた。

「いつもという訳では無いのですが、今日は一段と多いですな。」

冷静を保っているが、気が気でない様子は解った。

「マリア、レイナ。殺すつもりでいけ。相手はかなりの手練れだ。」

ラトリスの言葉に2人は頷いて、

「本気でいきます!」

「やってやるわ!」

本気で相手をすることにした。マリアが敵の中心に突っ込み、

「さあ、かかってきなさい!」

啖呵を切った。すると、盗賊の半数以上がそちらに突っ込んできた。それをチャンスとみてレイナは、

「マリア!」

そう叫んだ。次の瞬間、マリアを中心にして、火の上級魔法バーニングが炸裂した。マリアの方はそれに合わせてプロテクトの魔法を使い、バーニングの魔法に耐えた。

「ふぅ、間一髪だったわね。」

「もう少し遅かったら、直撃してました。」

2人の連携は上手くいった様だった。あらかた敵は片づいてしまっていた。

「チッ、撤退するぞ!」

盗賊の1人がそう叫ぶと、残りの盗賊達は逃げていった。商人達の間では、歓喜の声が上がる。しかし、

「まだです!まだ伏兵がいます!」

ミーナがそう叫ぶ。確かに近くの森に盗賊達の一部がいて、その声を聞いて、無謀にも突っ込んできた。その盗賊達にめがけてミーアが突撃する。すると、一瞬にして急所を短剣で突き刺していき、倒してしまった。

「すっ、凄い…」

「早くて何をしたのか解らなかったわ。」

「急所を一突きか…相変わらず見事な腕だな。」

「ママ強い!」

4人がそれぞれ感想を述べた。

「今度こそ終わりですかな?」

商人の1人がラトリス達に聞いてくる。

「ミーナ、どうだ?」

「うん、もう怖い人達は近くにいないよ。」

「それを聞いて安心しました。先を急ぎましょう。」

商人は落ち着いて、そう言った。

「この先もこんなことばかりなのかな?」

「さあ?でも、何とかなるでしょう?」

マリアとレイナはそう言った。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ