門番とのやり取り
非常に眠いです。
「でも、ラトリスさん、何処へ行くんですか?」
「そうよ、こんなドレスまで着て、まさか…」
「国王に会うのに、普段着だとちょっと失礼だろう?」
「「えっ…」」
ラトリスはサラッと言ったが、二人は固まってしまった。
「こっ、国王陛下と!?」
「なっ…何でそんな重要な事、黙ってたのよ!?いくら何でも心の準備が!」
「何言ってんだ?どっしりと構えとけば大丈夫だって。」
「いや、そんなわけにも…」
そんなことを話しながら、三人は城の前まで来た。やはり門番に止められる三人。
「止まれ、この城に何のようだ?」
「国王陛下に呼ばれてきた。話は通してあるって聞いてるんだが?」
「ふん、お前達のような者に国王陛下がお会いになるか。さっさと帰れ。」
「そうも行かないんだが…」
「ならば身分を証明するものを出せ。」
仕方なく冒険者カードを提示するラトリス。すると、
「やっぱりじゃないか。Gクラス冒険者に国王陛下はお会いにならん。」
マリアとレイナは耳を疑った。
「らっ、ラトリスさん!?」
「ん?」
「Gクラスって、嘘ですよね!?」
「いや、本当だよ。ほら…」
そう言って二人に冒険者カードを見せる。そこには確かにGクラスと書かれてあった。
「何でも知っているから、Sクラスと思ってたんですよ!?」
「逆に何でGクラスギルドに入ってると思ったんだ?」
「「えっ…?」」
「ギルドはな、自分のクラス以下には入っちゃいけないルールがあるんだ。FならF以上、Gクラスには入れないんだ。もし、俺がSクラスなら、“天狼星“とかに入ってただろうな。」
「そんな決まり、初めて聞いたわ。」
「だからメンバー集めもしていなかっただろう?因みに、“天の猫“時代もGクラスだった。」
「それはなぜですか?」
「クラスが上がると、ギルド協会に払う金が増えるからな。それが面倒でクラスは上げないんだ。二人も今月額100ガルド払っているが、Fに上がると1000ガルド払うことになる。」
「因みに、上限のSクラスなら幾らですか?」
「確か月額50万ガルドだったかな。」
「ひぇぇ…」
「普通の稼ぎじゃやってられないわね。」
「だろう?無理にクラス上げる意味なんて、何処にも無い。フリークエストで充分なんだ。」
「おい、何時までここで話しているつもりだ。五月蠅くてかなわん。」
「仕方ないな、ミーシャを呼んでくれ。」
「ミーシャ?」
「ここでメイド長をしている人だ。その人となら、会わせてくれるだろう?」
「お前達のような怪しい人間に会わせる義理など無いが?」
「まあいいから、呼んでくれ。」
門番は渋々、別の人間を呼び、ミーシャを呼びに行かせた。2分ほど経ち、城から女性が走ってくる。
「ラトリス様!」
「よう、ミーシャ、久しぶりだな、元気そうだ。」
「お蔭様で。国王陛下がお待ちになられていますよ。」
「ミーシャ殿、この者達は一体…」
ミーシャはギロッと門番を睨んで、
「大切なお客様です。失礼な態度は許されませんよ!」
「はっ、わっ、解りました!」
「さぁ、ラトリス様、此方へ。」
「あんまり苛めてやるなよ。悪かったな、警備頑張ってくれ。」
「はぁ…」
そう言って中へと入っていく。
「済みません、ラトリス様。警備の者が失礼を致しました。」
「いや、新人だろう?仕方ないさ。」
「寛大な言葉、有難う御座います。」
「そっちも大変だな。そうそう、二人の紹介がまだだったな。マリアとレイナだ。で、二人とも。こっちはミーシャ、この城のメイド長だ。」
「「初めまして。」」
「宜しくお願い致しますね。」
四人は奥へ奥へと進んでいく。
「今国王陛下は謁見中でして、もう少しで終わるかと思います。」
「客間は空いているなら、そこで待つよ。」
「左様ですか、ではそちらに案内致します。」
案内された部屋はとても大きかった。
「それでは、何か必要なものがあれば、おっしゃって下さい。直ぐにお伺いいたしますので。」
そう言ってミーシャは下がっていった。
「うわぁ、凄いね、レイナ。」
「えぇ、家も凄いけど、ここはそれ以上ね。」
「二人とも、座れよ。」
ラトリスは椅子に座って寛いでいる。
「ラトリスさん、一体どういうことなんですか?」
「何で城に普通に入れたの!?」
「前にチラッと行っただろ?国王の命を救ったことがあるって。その関係で前は顔パスだったんだがな。警備も変わっちまってて時間がかかった。それだけだ。」
ラトリスは落ち着いているが、二人は気が気では無かった。
「まあ、呼ばれるまでゆっくりしよう。焦っても仕方ないさ。」
あっけらかんとラトリスは言うのだった。
宜しくお願い致します!




