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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ギルド対決編
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ギルド対決 前編

戦い開始です。

ついにギルド対抗戦の日になった。ラトリス、マリア、レイナの三人は、コロッセオに来ていた。

「じゃあ二人とも、予定通りギルド協会へ向かってくれ。ミクさんには、渡した手紙を見せればいい。」

「本当に、大丈夫なんですよね?」

「私達が戻ってくるまで…負けないでよね。」

「はっ、戻ってくるまで負けないように、か。弱気だな。お前達二人を鍛えたのは誰だよ?」

「それは…」

「大丈夫。作戦通りやればいい。たとえ失敗してもいいんだ。二人に任せる事はな。俺の方は失敗出来ないが、時間稼ぎに逃げ回る事だって出来るんだ、最悪死にはしないさ。ただし…」

ラトリスは二人の頭に手を置き、軽く撫でながらニヤリと笑い、

「お前達二人に何かあったら、俺は本気で奴らを潰してやるよ。」

「怖っ!」

「それはちょっと…言い過ぎなんじゃ…」

二人は照れた。それだけラトリスは二人の事が大事なのだと言うことがよくわかった。

「じゃあ、宜しく頼む。」

それだけ言って、ラトリスは一人でコロッセオの中へと進んでいった。

「御武運を!」

「こっちは任せたわよ!」

ラトリスは二人の声を聞き、振り返らずに右手をグーにして高く挙げた。


コロッセオの観客席は大盛況だった。まさに踏み場もないほど人があふれかえっていた。

そんな中、

「ご来場の皆様、お待たせ致しました!本日はコロッセオにご来場いただき、誠にありがとうございます!」

と、声が響いた。

「私、本日の司会を務めます、エイミーです宜しくお願い致します!まずは、ギルド協会フィリン支部会長、ディランさんの挨拶からです、どうぞ!」

ディランが席を立ち、

「ギルド協会会長として、一言申し上げさせて頂く。本日は…」

スピーチは30分ほど続いた。

「以上、健闘を祈る!」

挨拶が終わり、拍手が轟く。

「さあ、本日の対決は、今をときめくSクラスギルド“天狼星“と、期待の新ギルド“天の子猫“だぁ!それでは入場を!」

その声に合わせて、双方のギルドが東西分かれて入場してくる。

その人数、“天狼星“側は50人、そして“天の子猫“側はたった一人だった。

「これはどうしたことだぁ!“天の子猫“、たった一人です、一人の入場です!手元の資料では、構成員は3名とありますが、何があったんでしょうか!」

「ふざけてんのか!」

「勝負にならねぇだろうが!」

観客から罵声が飛び交う。

「ふん、俺一人で充分だってことさ。」

ラトリスはぶっきらぼうに答えた。

「ふぉっふぉっふぉ。いいじゃありませんか、一人でいいと本人が言っているのですから。」

ディランが言った。

「そっ、そうですね。別に人数は言っておりませんでしたし、“天狼星“側も欠員がいらっしゃるようですので。問題ないと判断します!」

司会も慌てながらそう付け足した。

「双方、準備はよろしいですか?」

「ふっ、準備はいいぜ。その女みたいな面、二度と拝めないほどにしてやるよ。」

ラトリスは目を瞑った。

「…」

「へっ、ビビって言葉も出ねぇか。」

「おい、さっさと始めろよ!」

「こっちは早く戦いが見てぇんだよ!」

「それでは、始めてください!」

ドン!と、戦い開始の太鼓が鳴らされた。

と、次の瞬間、

「サイクロン!」

と、ラトリスが叫んだ。風の上級魔法が“天狼星“の構成員を包み込み、一気に吹き飛ばした。最初の一撃で、再起不能者42名にも及んだ。

「てっ、てめえ、まさか先に詠唱を!?」

「馬鹿か?詠唱してたんなら、口も動かさなきゃならないし、何より上級魔法があんな短時間で唱え終わると思うのか?」

「ピーター。奴の言うとおりだ。サイクロンの魔法は、どんなに早くても詠唱に3分はかかるぜ。」

“天狼星“の構成員の一人がピーターに言った。

「じゃあ、奴はどうやって唱えたんだよ!?おかしいじゃねえか!?」

(よし、旨く混乱してくれたな。…頼むぞ、二人とも。)

ラトリスは心の中で二人に祈った。

ちょい短めですが、宜しくお願い致します!

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