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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ロキシス誕生編
135/138

神の力

アテナに連れられてゼウスの宮殿までやって来ると、直ぐに中へと通され、謁見の間へと通された。玉座から一定の距離を置いて跪くと、ゼウスが玉座に現れた。

「アテナ、そしてラトリスよ。良く来てくれた。」

「ゼウス様、それどころではありません。」

「…ロキがいないな。何があった、申してみよ。」

アテナとロキシスは、全てをゼウスに話した。

「そうか…私がなそうとしていたことを代わりにロキが行ったか…」

「ゼウス様…?」

「ラト…いや、ロキシスよ。ロキが守った其方の命、大切にするのだ。」

「勿論です。しかし、ゼウス様。」

「何だ、ロキシス?」

「ロキは俺に、ロッキーナ大陸で待つと言っていました。それはどういう意味なのでしょうか?」

ロキシスがそう聞くと、ゼウスは優しい顔つきでいう。

「我々神が不死身の存在だと、先の戦いの間に話したな?」

「はい。」

「しかし、ロキはお前に神の力全てを渡したのだ。その結果、天界にいられなくなってしまったのだよ。」

「…」

「そしてその魂は、浄化されて転生をする。が、転生先はあの子が可愛がっていたロッキーナ大陸、そこに転生されるだろうと言うことだ。」

「即ち、そのロッキーナ大陸へ行けば、ロキに会えると言うことですか?」

「うむ。しかし、転生したとしても、お前との記憶は無くなっているし、広大な大陸で会えるのかも解らないのだ。ただし、それは普通の転生をした場合だ。」

「…?」

「ロキシスよ。お前はロキから力を得た。だからお前達の間には特別な絆のようなもの、お互いに求め合う力があるはずだ。それを頼りに、探せば良いと思う。」

「解りました。では、下界へ行きます。」

「まあ待て、ロキシス。話は終わってはいないのだ。お互いに惹かれ合うとはいっても、転生には少し時間がかかるのだ。その間にやって貰うことがある。」

「何をすればいいのですか?」

「1つは、お前に神の力を授けることだ。」

「…?」

「今のままでは、お前とロキは2人で1つの力を共有することになってしまう。それでは本末転倒だ。どちらも生き残る為に、お前に神の力を与える。しかし…」

「何かあるんですね?」

「うむ。その力を制御するだけの力がお前にあるかどうかだ。とても危険なものだが、やるか?」

「勿論です。そのためにここに来たようなものですから。」

「解った。そしてもう一つやって貰いたい事があるが、それは無事に試練を乗り越えた後にしよう。」

そう言うと、ゼウスは立ち上がり、少しふらついた。

「ゼウス様!?」

アテナが心配そうにゼウスを支えに行く。実際かなり辛そうだった。

「問題ない。ロキシスにやられた傷が、うずくだけだ。ふふ、何せあんなことは初めてだったからな。」

「一瞬で治るのでは?」

「確かに傷は癒えているが、あれだけの魔法を受けたのだ。五体満足なのが不思議だと思っているよ。」

「申し訳ありません。」

「良い。これも貴重な体験だ。その年でこれだけやったのだ、次に戦えばどうなるやら。」

ゼウスは高笑いしていた。そして、ロキシスに近づいて、

「ロキシス、手を出しなさい。」

そう告げた。ロキシスが手を出すと、ゼウスはその手を握りしめてブツブツと何かを呟いた。すると、ゼウスの手が光だし、その光がロキシスの手に移り、強い光を発した。

「こっ、これは!?」

「ロキシス、意識を集中させよ。力強い、剣をイメージするのだ。」

ロキシスは言われた通りに集中すると、1本の剣が具現化された。

「これは…」

「伝説の剣、レーヴァテインだ。それをお前に与えよう。」

「有難う御座います。」

「その剣を自在に操ってみせよ。その時、お前は神の力を得ている。」

「解りました。レーヴァテイン、宜しくな!」

(あなたに使いこなせるかしら?)

「…喋った!?」

(神の剣は全て話せるのよ、知らなかった?)

「神の剣、初めて見たからな。」

(あら、そう。でもこれから宜しくね、ロキシス。)

「あぁ。」

「どうやらレーヴァテインに認められたようだな。」

「早く使いこなせるように努力します。」

「うむ。その時まで気長に待とう。」

そう言って、ゼウスは玉座に戻って行った。アテナは付き添って残るらしいので、ロキシスは1人で家へと戻って行った。

「全く、末恐ろしい子だ。」

「え?」

「レーヴァテイン、気に入らない相手なら即座に燃やし尽くすという剣だ。それに一瞬で気に入られるとは。」

「あの子は、とても素晴らしいです。」

「元はお前の子でもあるのだろう?」

「はい。でも、それだけではありませんよ。」

「?」

「ロキと一緒にいたい、その思いが彼を強くした、私はそう思いますわ。」

「そうだな。恐らく3年以内に使いこなして来るだろうな。」

「えぇ。もっと早いかも知れませんわ。」

「楽しみだ。さて、暫く私も休もうと思う。」

「解りました。私もゼウス様が寝られたら帰ります。」

「あぁ。」

ゼウスは少し長い休みを取ることにした。アテナはその様子を見て安堵し、寝るのを見届けて自分の屋敷へと帰っていった。



読んでくださっている方々、有難う御座います。

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