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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
ロキシス誕生編
134/138

最愛の契り、そして別れ

それから1週間ラトリスは目を覚まさなかった。目は覚まさなかったが、時折うなされていた。それをロキはずっと傍で看病をしていた。

「うぅ…くっ!」

「ラトリス…」

目が覚めたようだったが、目は虚ろで見えているのかも解らないほど衰弱していた。

「ロ…ロキ?」

「ここに居るわよ。ラトリス、解る?」

「ロキ…」

魘されながらも何度もロキの名前を繰り返していた。それを看ていて、ロキも辛そうな顔をする。ラトリスの手を握りしめて、

「私はここに居る…心配しないで…」

そのようなやり取りが続いた中、ようやく完全に目が覚めたようで、

「ロキ…俺はもう駄目だ。」

ラトリスはそう告げた。

「何を言うのよ、大丈夫だよ。」

「…イーフリートからいわれていたんだ。あの魔法、アルティメットノヴァは使ってはいけないって…」

苦しそうにラトリスは語る。

「禁じ手中の禁じ手だから、命を削る魔法だって…1人で使うものじゃないって…だけど、ゼウス様には効かなかった…悔しいな…」

「ラトリス…」

「…最愛の人に、巡り会えて…折角のチャンスがあったのに…」

げほっげほっと、咳き込みながらラトリスは続ける。

「でも…迷惑だよな…俺みたいな奴が…ロキの隣にいるなんて…」

「馬鹿言わないで!」

「…!」

ロキはラトリスの唇にキスをして黙らせた。暫くそうして、唇を離すと、

「ラトリス…はっきり言うわ。私もあなたが好きなの。愛しているのよ、1人の男性として…」

「ロキ…」

「なのに、私と添い遂げたいって、勝手に言って…皆に聞かれて恥ずかしかったわよ!」

ロキは再びラトリスにキスをする。

「あなたが受けている痛み、それは禁じられた魔法を使ったから、あなたの体が拒否反応をしているの。だから…」

ロキはラトリスの服を脱がせる。そして、自身も服を脱いだ。

「私の全身全霊をかけてあなたを助けてみせる。私と、契りを…」

「ロキ…」

その日、2人は体を重ね合い、愛し合った。


その翌日、ラトリスは今までの痛みが嘘のように回復していた。ロキはまだ目が覚めていないようだった。

「…なぜ、痛みが消えたんだ?」

ラトリスが不思議に思っていると、ロキが目を覚ました。

「うぅん、ラトリス、気分はどう?」

「痛みが無くなった…」

「そう、良かったわ。でもラトリス、ご免ね…」

そう告げるロキの体が粒子に変わっていく。

「ロ、ロキ!?」

「これしか方法がなかった…あなたに私の力を…与えたから。」

「そんな、ロキ!」

どんどん光の粒子に変わっていくロキが、ラトリスを抱きしめて、

「でも良いの。あなたを救えるなら…」

「馬鹿な!そんな…ロキ!?」

「安心して…私は、私の子供達のところへ転生するだけ。死ぬわけじゃ無いわ。」

「転生…?」

「覚えていて、ラトリス。ロッキーナ大陸、そこに私は行くわ。そこで、あなたを待ってる。」

「必ず迎えに行く。待っていてくれ。」

「新しい神になるあなたに、新しい名前を…そうね。ロキシス何てどうかな?」

「ロキ…シス?」

「そう。ロキが死ぬからロキシス。」

「不吉なことを言うな!」

「…ふふふ、冗談よ。でもロキシス、良い名前でしょう?」

「解った。今日から俺は…」

そして、ロキは消えてしまった。

「俺は今日からロキシスだ。」

そこまでがロキと話をした最後の瞬間だった。と、そこへアテナがやって来た。

「ロキ、ラトリスの様子は…ラトリス!?目が覚めたのですね!?」

「アテナ様…」

ロキシスはアテナに全てを話した。

「そんな…ロキ…」

「アテナ様、俺は…」

「ラトリス…いえ、ロキシス。私と一緒に来なさい、ゼウス様に会うのです!」

「…!解りました。」

そして2人でゼウスのもとへ向かった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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