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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
決別編
113/138

遠き新大陸へ

ライド王国東の果て、ラグナートにやって来ていた。

(ロキシス、これからどうするのですか?)

(腹ごしらえをしたら、この海の向こう側へと向かう。)

(海の向こう側には何があるのですか?)

(最愛の人がいる大陸があるはずなんだ。)

(ロキシスの最愛の人…会ってみたいですね。)

(…少し驚くかもしれないな。)

そんなことを話しながら、ラトリスは食事の準備に取りかかる。ドラゴンの肉を取り出し、焚き火をして焼き始めた。と、そこへ老人が1人やって来た。

「失礼。何をなさっているのかな?」

「やぁ、じいさん。今から海を越えるんで、腹ごしらえをな。」

「海を越える…?」

「あぁ。別の大陸がある。そこへ向かうんだ。」

「止めときなされ。」

老人がロキシスを止めた。

「新大陸を目指して、数多くの人が挑戦したが、誰も帰ってこなかった。新大陸なんぞありゃせん。」

「…じいさん、それは違うと思うぞ。」

ロキシスは老人に言った。

「帰って来れなかったのは、新大陸で生きることを選んだか、志半ばで力尽きたからだ。新大陸は存在するさ。」

ドラゴンの肉を食べながら、ロキシスは告げる。

「ほっほっほっ、ならばもう止めはすまい。息災でな。」

老人がロキシスから離れようとする。

「じいさん、ちょっと待て。」

「何じゃ?」

「折角だ。ドラゴンの肉を御馳走するよ。」

「ドラゴンじゃと!?お主、一体…」

老人が戻ってきてロキシスの近くに座り、ドラゴンの肉を食べる。柔らかく、それでいて脂っこくない味が、老人を納得させる。

「これは…食べたことの無い素晴らしい肉じゃな。」

「そうだろう?病み付きになる味だろ?」

すぐさま食べ終わってしまい、ロキシスはせっせと片付けを始める。

「お主、何者じゃ?」

「俺は、ラトリスと呼ばれていた。今は違うけどな。」

火を消して、後かたづけを終わらせると、

「そろそろ行く。じいさん、元気でな!」

そう告げると、ロキシスはフライの魔法で空高く飛んでいった。

「ラトリス…確かフィリア王国にいた最強の英傑の名前。そうか…彼が。彼ならこの海、乗り越えられるかもしれんな。」

そう呟き、ロキシスの飛んでいった方向をずっと見ていた。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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