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弱小ギルドの最強英傑(ラトリス)  作者: ミュウ
七聖武器編
104/138

VS ミストルティン

ラトリスがアイコスを倒して1時間後、ようやく第2試合が開始されようとしていた。

「リーン様は目を覚まされなかったので、代わりにこのバーグが審判を勤める。本日の第2試合は、聖弓ミストルティンの所持者、ライド王国のマイト殿だ!」

そう言うと、マイトが出て来た。

「やれやれ、何時まで待たされるのかと首を長くして待っていたよ。」

「それでは、両者構えを!」

「待ってよ、その前にルールを決めようじゃないか。」

「ルール?」

「僕は魔法が使えない。だからお互い魔法は無し、そして君もその腰の武器じゃなく七聖武器のどれかを使って戦うんだ。」

マイトが髪を掻き上げながらキザっぽく言った。

「…言ってて恥ずかしく無いのか?」

「何をだい?」

「普通に考えたら、挑戦者はお前の方だ。ルールを決めるのは此方の方だろう?」

「でもさっきのアイコスだっけ?あいつの時にはそれに従っていたじゃないか。僕だってルールを決める権利はあるだろう?」

「自分は無能ですって言いたいのか?」

「ふん、何とでも言いなよ。それより良いのかい?」

小声でマイトがラトリスに言う。

「僕のミストルティンなら、この距離からでも観客席が撃てる。意味は解るだろう?」

「…脅しのつもりか?」

「ふふ、勝てばいいのさ、勝てば。」

そう言って、距離を取った。

「それで、ラトリス殿。ルールはどうするのですか?」

「…試合は魔法無しだ。そして、俺もカグラを使わず、七聖武器で戦う。」

「どの武器で?」

「全てだ。」

そう言うと、ラトリスはカグラを手に持ち、

(済まない、暫く異空間に入っていてくれ。)

(解りました、お気をつけ下さい。)

少し話をしてから異空間に入れ、所持している七聖武器を取り出した。

「ラトリス殿、我等にお任せ下さい。」

「相手はミストルティンをどう使ってくるか解らない。慎重に行くぞ。」

「「「「「はい!」」」」」

威勢良くデュランダル、ミョルニル、リサナウト、ゲイボルグ、ケーリュケイオンが返事をする。

「準備はよろしいか?」

ラトリスは右手にデュランダル、左手にゲイボルグを握り、リサナウト、ケーリュケイオンを背中に十字に背負い、ミョルニルを腰に下げた。

「今の最高装備がそれか。ふははは、なんとも不格好だな。」

「何とでも言え。」

ラトリスは目を瞑り、意識を集中させた。

「それでは、試合を始めます!始め!」

「くらえ!」

速攻でマイトが弦を弾き、光の矢がラトリスに向かって飛ぶ。が、その矢をラトリスはゲイボルグで弾いた。

「ほう、あの矢を防ぐか。」

「冗談だろう?あの程度見切れない訳は無い。」

「ならばこれはどうだ!」

マイトがミストルティンの弦を強く弾くと、7本の光の矢がラトリスの方へ飛んでくる。ラトリスは3発目までデュランダルとゲイボルグで弾いたが、残りの矢は飛んで躱した。

「くっ!」

観客席に飛来した矢は、事前に張られていたプロテクトの魔法に阻まれた。しかし、その先には、マリア、レイナ、ミーア、ミーナがいた。

「ふふん、お仲間の心配かい?安心しなよ、全力はまだ出していないよ。」

「…」

「まあ、次は全力でいくよ。覚悟は良いかい?」

そう言われて、緊張なのか構えていたラトリスは構えを解いた。

「ふふふ、勝負を捨てたか。なら、これで終わりだ!」

力強く弦を引っ張るマイト。すると、今までの比では無い、巨大な光の矢が出現する。

「くらえ!」

マイトが矢を放つ。当たるかと思われた矢に対して、ラトリスはデュランダル、ゲイボルグから手を離して、両手で掴んだ。

「なにぃ!」

ラトリスがとった行動に、理解が出来ないマイト。が、次の瞬間、斬撃と刺突が彼を襲った。

「ぐぁ…」

背中から斜めに斬られ、腹部を刺されて為す術なく地面にマイトは突っ伏した。

「なっ、なにが…」

よく見ると、デュランダルとゲイボルグがラトリスの手に戻っていた。

「きっ、汚いぞ…魔法は禁止だと…」

「魔法じゃない。こいつらの意思だ。」

「何!?」

「七聖武器には、自己修復、自己防衛そして自立行動がある。そして、お前に向かって行ったのは、デュランダルとゲイボルグの自らの意思だ。」

「ぐっ…」

何とか立ち上がろうとするが、動けない。

「負けを認めろよ、死にたくないだろう?」

「巫山戯るな!」

気力を振り絞って、ミストルティンを軸に起き上がろうとするが、

「どうやらここまでのようですね。」

不意に声が聞こえてきた。

「ミストルティンよ、我らと共に来い。」

「デュランダル、それは俺の台詞なんだが?」

勝手に喋るデュランダルを、ラトリスは窘めた。

「一緒に来るか?」

「はい。ですがお願いかあります。」

「ん?」

「マイトの傷を癒してやってくれませんか?」

「…解った。」

ラトリスがマイトにヒールをかける。一瞬でマイトの傷が塞がっていく。が、

「この俺を、舐めるなぁ!」

傷が癒えた瞬間、ミストルティンの弦を引っ張る。が、矢が出てこない。

「ミストルティン!言うことを聞け!」

「…私はあなたの物じゃありません。」

「何だと!」

マイトは地面にミストルティンを叩きつけた。そして、

「こうなったら、肉弾戦だ!」

「つくづく救えない奴だ。」

「五月蠅い!」

マイトが腰に下げた剣を抜き、ラトリスに襲いかかる。が、ラトリスはその勢いの通りにゲイボルグを前に突き出す。マイトの腹部にゲイボルグがささる。

「くぼぁ…」

「ミストルティンに謝るか、死ぬか、好きな方を選べ。」

「何だ…と…」

「はぁ…もういい。」

ラトリスはゲイボルグが刺さったままのマイトの体を軽々持ち上げて、壁に向かって振った。勢いよく、マイトは壁に叩きつけられ、息絶えた。そして、ゆっくりとミストルティンに近づき、

「こんな俺と、一緒に来るか?」

「…約束を違えるつもりはありません。」

「…そうか。」

ラトリスはデュランダル達を異空間に直し、ミストルティンを拾い上げる。

「あと一つ、カリバーンだけですね。」

「あぁ…そうだな…」

バーグの問いにそう答えるラトリスだった。

読んでくださっている方々、有難う御座います。

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