606/635
生産力
新しいことをするには新しい物がいるだろう。地方で都会の公務員を雇うような無理をすればそうなる。それでもやれる。円の発行者は日本政府だからね。機材やソフトやネットワークを買い、開発し、整備する。それに刷ったお金を注ぎ込む。その過程で誰かの給料が上がるだろう。それだけじゃない。国に売っただけでその企業は満足するだろうか。もっと儲けたいはずだ。それらの商品を世に売り込むだろう。なんの商品だっけ?地方に居たまま都会の仕事ができる商品だ。その商品が売れるということは地方で雇用が増えるということだ。それは過疎化対策になる。国が対応するべき仕事だ。素晴らしい。お金をばらまいた価値がある。
お金はばらまかれた。電子機器の産業やソフトウェア産業、通信インフラ産業が儲かった。それぞれの企業では経験が積まれた。それは企業もそうだし、所属する社員もそうだ。それはつまりは生産力だ。彼らは日本経済の中で生産力を積み上げた。