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自治体と企業が人を奪い合う
地方公務員はその地方自治体の存在する場所で採用される。それはなぜか。自治体のサービスがそこで行われるからだ。近所の役所に書類を出しに行く、受付がそこにある。受け付けるひとがそこにいなくてはならない。だからその自治体に住んでいて通勤できることが採用条件になる、そういうことだ。
そういう人が必要なのはわかる。でも全員でなくてもいいのではないか。
地方自治体に採用された人はそこで消費する。その需要を満たした企業は潤い、税金を払う。いいことだ。その自治体にとってはいいことだ。日本全体から見たらどうだ。人口の集中している場所がある。雑だがまあ、都会がそうだと言っていいだろう。そういう所で人を雇う。おそらくそもそも給料が高いだろう。おそらく企業が集中しているだろう。企業も安く人を雇いたいだろう。自治体と企業が人を奪い合う、そういうことになる。そんな場所で子育てをする。親は人手を必要とする。分かりやすく例を出すなら保育園だ。