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「お金はお金」
お金は道具なのだ。道具だから作れる。道具だから作ることが可能だし、必要に応じて作らなきゃいけない。使う立場の人達、普通の人や企業から見ればそうは見えないけどね。そう見えないのには理由がある。お金を道具として作れる立場にある者は使う立場にいる人達にお金の価値が減ると思われないように大変な努力をしている。これは「お金が消えると思われない」ように努力するよりも条件が大変厳しい。だが、それをいまお金を道具として作れる立場にある者は完璧に実現している。だからお金を使う立場にいる人達はお金を疑わない。お金を作られる道具だとは思わない。「お金はお金」、そう思っている。これ自体はとても良い。国が混乱しないから。逆を言えば思い込ませることに失敗すれば国が大変な混乱を起こす。だからこの状況自体は素晴らしい。
だが、困ったことも起きている。どうやら「お金を作る立場にある者」まで「お金はお金」と思っているらしい。そう思っている者がする行動を堅持しているからだ。