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事業を畳む
てなわけで銀行は失敗につぐ失敗を重ねて貸しているお金を回収しようとしている。土地の購入に貸したお金に限らず事業用の資金もね。返ってくるか怪しいから。担保が土地だとみんな担保価値が怪しくなっていく。土地の値段が下がっているからね。なんでも「返せ」とやる羽目になるわけだけど事業用のお金を返せとやるのはまずい、とてもまずい。事業をやっている人がお金を返すとどうなるか。
銀行に「お金を返せ」と言われて今まで積み上げた利益を返済に当てて「さあ、明日から頑張ろう!」となるのはいなくはないんだろうけどごく一部だよね。多くは事業を畳み売れるものを売って精算することになる。それでお金を返せるかはここでは問題にしない。それより重要なことがある。事業を畳む、つまり事業が継続できなくなる。じゃあ、そこで働いていた人たちはどうなる。仕事をなくすね。給料が入らなくなる。さあ、この人たち、銀行にお金を借りちゃったりしてはいないだろうか。