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アメリカ人
たとえばアメリカはどうだろうか。アメリカ人はアメリカ人をアメリカ人と認識しているだろうか。それは概ねイエスだろう。アメリカという国がどこかの外国に攻撃されて、団結しないアメリカ人を想像しづらい。熱狂さえするだろう。そういうイメージがある。だが、いかなる時もそうだろうか。
民主党と共和党は政治的に対立している。そしてその図式においてお互いの政策をチェックし合い、お互いの不正を監視し合って国民に良い政治を提供してきた。言ってみれば茶番でアメリカをよくしようとしている。つまりはお互いアメリカ人であることにはかわりない。
本当にそうだろうか。最初はそうだったかもしれない。今も本当にそうだろうか。
アメリカ合衆国議会議事堂襲撃。彼らを暴徒と呼ぶのは簡単だ。トランプに扇動されてしまった人たちとするのもそうだ。特殊な、かわった、特別な、一部の。取るに足らない人たちが起こしてしまった事件。
本当にそこに分断はないのだろうか。