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主権
「予算の肥大の果てには破綻が待っている」これは正しい。「破綻を防ぐために予算を肥大させないようにしよう」まあ、一理ある。だが「破綻しない予算がいい予算である」これはない、絶対にない、例は簡単だ。「財政は健全でした、でも十分な戦力を買い整えることが出来ず、外国に侵略されました」
この場合、国家の主権が奪われる。主権がないのだから財政の独立もない。財政が破綻したのと同じことだ。その国家の国民からすれば。ここで仮に「財政が不健全になる程の戦力を整えました。外国の侵略を防ぎました。でも財政が破綻しました」という事態になったとしよう。この場合、国民は苦しむだろう。保健、衛生レベルの低下等、生活の質の低下が国民を直撃することになるかもしれない。それでも主権はある。少なくともどのような苦しみかたをするか選ぶことができる。主権がなくなればそれも出来ない。全ては攻め込んだ外国の考え方次第だ。彼らは誰の利益のために動くだろうか。