118/635
お金と信用
お金は信用がないと使われることはない。これが大原則です。金属のキンで取引してればそれほどうるさいことはないんじゃないか、そう考える人もいるかもしれません。
キンとして価値があればみんな喜んで交換してくれる。じゃあ、その場合のシミュレーションをしてみましょうか。あなたは何か農産物を作ってキンを受け取ります。
いいんですか、受け取って。
キンはね、純度をいじれるんですよ。いちいち純度を調べてキンに換算する。あなたにその能力はありますか。あってもめんどうじゃないですか。これをやるとお金じゃなくて金属のキンの物々交換に逆戻りなんですよ。
だから金貨が発行されます。純度の決まった金貨にし、神やら王やらの刻印をし、その権威を信用にかえて流通させる。偽物を作る者が出たら排除する。これだけやるとキンがお金になる。
お金に信用は必要不可欠な要素なのはお金の登場初期からで、お金が進化するともっと重要になる。




