表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願うのは笑顔  作者:
第1章 第1節【変わりゆくもの】
28/143

ライリー侯爵家とアルの関係


 別邸に着いたのは空が暗くなり始めた時だった。

 

 初めて見る別邸を見上げて、メイド達と話すお父様やお母様を放置して頭の中では情報を整理していく。

 

 明日のパーティは昼過ぎから行われる。軽食後にパーティ会場に集まり、暫くして王族達が入ってくる。

 

 

 問題は──その時に起きる。それがゲームの内容で。でもキャロリアンナの一件もある。もしかしたら予想外の展開になる可能性だってあるんだ。

 

 

 だって、私の側にはジークがいる。ジークはゲームでは絶対にこのパーティーに参加していない。そんな彼が参加することで不測の事態になることが怖い。

 

 だけど、普通の人なら予備知識ですらないんだよね。つまりどこかに必ず打開策はあるはずだ、神を相手にしている訳でもないんだから。

 

 「サーレ? 中に入って休むよ?」

 

 お父様の声に我に返り頷く。詳しくは自室についたら紙にまとめてみよう。それから予測できる事態は予測しておかなきゃ。キャロリアンナの一件もメモしておいて忘れないようにしなければならない。

 

 キャロリアンナは第一王子の婚約者で、最も王妃に近いとされている子だ。王族と関係を持とうとしている時点で彼女との接触を避けることはまず無理だと思う。

 

 ジークの事をよく思っていないから距離感も大切だし…ああ、時間が足りるかな。お腹も空いたし。

 

 「…そういえばアル」

 「なんですか?」

 「ライリー侯爵家となにか関係があるの?」

 

 その言葉に固まったのはアルではなく私の手を引いていたお父様だった。ゆっくりと私のことを見つめて言いづらそうにしている。

 

 お父様も知ってるの…?

 

 「ライリー侯爵家の当主を戦場で助けたことがあるんですよ」

 「戦場で?」

 「今代のライリー侯爵家は何故か研究馬鹿ばかりでしてね、まともなのはキャロリアンナ嬢の祖父であるリベスタ様ぐらいです。戦場でも現当主であるラクラは魔法実験を行ってまして、夜に一人で森の中で雷魔法ぶっぱなしてたらどうなると思います?」

 

 ラクラって人は雷魔法が使えるんだ。 というか、考えるまでもないよね、それ。完全に自殺行為だよ。

 

 「敵のいい的になります」

 「はい、その通りです。森の中で雷が天気が崩れてる訳でもないのに鳴っていることはありません。人がいることを周囲に知らしめているだけです。実験自体も失敗してましたし。…そこに偶然居合わせたのが私だったので面白そ…こほん…助けたんですよ。」

 

 面白そうだったんだね…。雷魔法につられてやってくる敵を一網打尽にして笑っているアルの姿が容易に想像出来て嫌だ。怖すぎる。

 

 「それ以来実験に付き合えとやたらと絡んでくるんです。だから、知人以上友人未満の関係ですね」

 

 友人ではないのか。そりゃ知り合いを実験に合わせるような人だもんね。アルは体を動かすのが好きで頭を悩ませたり魔法はめっきりできないから余計に…。

 

 「キャロリアンナ様のことも知っていたの?」

 「知っていました。生まれた時にラクラがわざわざ自慢しに来ましたから。電気鰻を作れた時ぐらいのテンションでしたね」

 

 電気鰻と同等なの、キャロリアンナ…。ラクラって人が全く想像出来ない。明日のパーティーに出るんでしょ?やだなぁ、なんかやらかしてきそう。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ