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願うのは笑顔  作者:
第1章 第1節【変わりゆくもの】
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イベントが始まる予感です


 

 クタクタになりつつもメイドが淹れてくれた紅茶を汗を拭ってから楽しむ。ジークとアルが私がさっきまでいた場所で剣を打ち合っている。

 こういうのを見ると似た者“親子”だと思う。

 

 

 ジークに対して初めはアルは教育的に悪いんじゃないかとお母様に相談したことはある。戦闘狂に接しすぎて戦闘狂に目覚められて運悪く魔王化なんて目も当てられない結末が夢に出た。

 あれこそ悪夢だと思う。

 

 

 半泣きで混乱してた私の頭を優しく撫でてくれたお母様は「ジークにはきっとアルのような父親が必要なのよ。」と言ってきた。あの時は訳が分からないと思ったけど…いまになったら良くわかる。

 

 アルが戦闘狂過ぎてジークの行動がアルの息子と言うより保護者のようなのだ。貴族に対して明け透けなく話すアルをそれとなくフォローしつつ、自分に視線を向けさせる高等テクニックを九歳ながら持ち合わせてるのだあの子は。

 

 戦闘狂だけどアルは強くなる気がある者を悪くはしない。だからこそジークを息子にするということを受け入れてくれた。

 

 反面教師気味なアルだけど、多分ジークが間違った方に行ったら止めてくれるだろうなと言う信頼はもうアルに持っている。

 

 カキンという金属音が響きジークの剣が弾き飛ばされたのを見る。うん。今日は私もジークもぼろ負けか、いや、私は今日もなんだけど。

 

 「お嬢様」

 青春な雰囲気を醸し出している親子を見ていればいつの間にか背後に立っていた執事のマークが手紙を差し出してくる。

 

 「…誰から?」

 「国王様からの手紙に同封されていたと旦那様が」

 

 王家からの手紙がお父様に?

 しかも同封されてたって……。

 

 手紙を手に取り王家の蝋印を剥がして中を取り出す。出てきたのはパーティーの招待カードだった。

 

 

 私とジークの名前が書かれたそのパーティー招待カード。

 

 

 王族主催でこの時期に行われるパーティーは一つ。

 

 

 第二王子のお披露目兼誕生日パーティー。攻略対象とヒロインの最初の接触イベントが始まるのだ。

 

 

 

 日程は明後日。

 

 貴族の娘がパーティーに参加できるようになるのも八歳から。私は明日歳八になる、つまりパーティーを降りることは出来ない。

 

 

 …苦行(イベント)が始まる予感です。

 

 

 

 

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