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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第4章 国立神対策高等学校
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七聖剣定例会議

「ああ、こいつが最後の七聖剣保持者の神崎悠真だ。年齢的に見ると、神々廻(ししば)、お前と同じ歳だ。」


 大神は俺を一瞥して、ドッシドッシと大股で歩き席に戻る。そして、神々廻と呼ばれた少女が俺の前に来る。


「へー…………… この子が最後の……………ミコの名前は神々廻光理(みこと)。よろしく…………………」


「よ、よろしくお願いします」


 紫色のヘッドホンを首にかけ、両目は艶やかな紫の前髪で埋まっているので表情はよく見えない。服装は上下紺色のジャージで髪の長さはミツレと同じで腰まであるが、ミツレとは違いボサボサしている。

 興味なさそうに俺に歩み寄った神々廻はそれだけ言うと元の席に座り、携帯ゲーム機であるスポッチをリュックから取り出して起動する。


「神々廻さん、この場でピコピコをするのは見逃せないわ。」


「うっ…………………分かったよ。」


 スーツを着た、キャリアウーマンのような見た目の女が神々廻のスポッチを取り上げて、神々廻の持ってきたリュックに直す。


「そして、あなたが最後の子なのね。私は神田 瑞輝(みずき)、秋田神対策局の局長している者よ。そして、さっきの神々廻さんは愛知神対策局でお世話になってる人よ。」


 茶髪のポニーテールの破壊力、そして柔軟剤の匂いが俺を襲う。これが大人の女の人ってやつか………………


「よろしくお願いします! 神崎悠真です!」


 緊張してしまい、声が裏返る。そして、一気に顔が赤面する。


「うふふふふふ、可愛いわね。」


「す、すいません……………………」


 神田は笑みを浮かべて俺を見る。恥ずかしすぎて、穴があったら入りたいというやつだ。


「お二人も挨拶したらどうですか? 大神さん、操神さん。」


 椅子に座っている男二人を神田は呼びかける。


「俺よりも強え、三位に言われたら仕方ねぇなぁ!! 」


 神谷が大神と言っていた男は勢いよく立ち上がり、俺の前に来る。2メートルはある大柄な体躯は俺を圧倒する。


「おいおい! そんなに怖い顔すんなよ! さっきはすまなかったな! 俺、こう見えて人見知りだからよぉ!!」


 ついさっきまで俺を見ていた目から、今は明るい目をしている。いや、神田が挨拶をしろと言ってから俺に対して当たりが良くなった気がする。


「俺の名前は大神亜蓮! 大阪神対策局で局長をやっている! お前の名前はなんでいうんだ?」


 タンクトップを着て、逆立った赤髪をした大神は笑顔で俺に近寄る。


「神崎悠真です! よろしくお願いします!」


「ユーマか! よろしくな! ガーハッハッハッ!!」


 大神は俺の髪をワシャワシャと掻き乱し、笑いながら席に戻る。


「操神、お前も悠真に挨拶をしたらどうだ?」


 さっきまで席に座り、コーヒーを飲んでいた春馬が少し威圧のある声で、前に座っている操神と呼ばれた男に言う。


「……………………あまり人に名前を教えるのは好きではないがな。七聖剣持ちには教える義理もあるか。」


 飲みかけのコーヒーに、スティックシュガーを10本一気に入れて一気に飲み干す。 

 よく見たら、この操神という男の机にはスティックシュガーの残骸が山のように積まれている。


「僕の名前は操神 利明(あやがみ としあき)。広島神対策局の局長だ。他に特に言うことはない。」


 操神はそう言うと、再び席に戻り、コーヒーを注いで飲む。もちろん、スティックシュガーを10本ほど入れて飲んでいる。


「ま、とりあえず悠真席に座れ。お前の席は神々廻の隣のそこだ。」


 春馬に指ささせれた場所に俺は座る。座る瞬間に左に座っている神々廻と一瞬だけ目があったが、神々廻はすぐに目を晒す。

 それにしても、春馬と神田の間にある椅子には誰も座っていないな。赤色の鞘の日本刀が一本置かれているだけだ。七聖剣とかいうぐらいだから7人いるはずなのに、俺含めてこの場には6人しかいない。


「そういえば、ユーマは何処の対策局の隊員なんだ? 春馬と一緒に来たって事は東京神対策局なのか?」


 大神が椅子をギシギシと言わせながら、前のめりで俺に聞く。


「いや、違います。まだ隊員ではないですけど、千葉神対策局でお世話になってます。」


 俺がそう言った瞬間、一気に空気が張り詰める。


「そう、それにしてもなんの因果かしらね。まさか、七聖剣保持者のうち()()()()()()()()()だなんて。」


 神田が苦虫を噛み潰したかのような顔で言う。春馬以外の三人も微妙な表情を浮かべる。

 え、どういう事だ? 七聖剣を持っている人のもう一人が千葉神対策局にいるのか!? 

 坂田さんか? いや、坂田さんは公園で待っていると言ってたし、考えられない。先輩たちは今日は普通に学校がある日だから、ここにいないと言うことは保持者ではないということだ。


「そうか、悠真はアイツの事を知らないのか。坂田さんからてっきりもう教えてもらったと思っていたのだがな。」


「春馬さん、アイツって一体………………」


 春馬は軽く咳払いをして、口を開く。


「ああ、お前には言っておかねばいけないな。アイツは」


 春馬が何かを言おうとしたその瞬間、ガチャリと扉が開く。その音で春馬は口を閉ざしてしまう。


「やぁ、皆んな待たせてしまったね。申し訳ない。」


 急に現れた白いスーツに身を包んだ初老の男がそう良い、中央の席に腰掛ける。

 この男が現れてたから、場の空気が更に張り詰める。さっきまで椅子をガタガタしていた大神は姿勢を正し、スマホを弄っていた神々廻はスマホを直す。


「いえ、大丈夫です。四頂家 一神(いちがみ)様。」


「そんなに肩苦しくしないで。私は、貴方達と同じ人間なのだから。」


 四頂家!? この人が!? 少し前にあった三門家とは大違いだ。アイツらはまるで自分が人間よりも上と言わんばかりの態度だったのに対して、この一神という男にはそれがない。


「さ、七聖剣保持者の諸君、定例会議を始めよう。おっと、その前に新しい子が来ているんだったね。」


 一神はそう言い、席から立ち上がると俺の前に来る。そして、口元を緩ませて、俺に手を差し伸べる。


「初めまして、私の名前は一神 胡椎(こづち)。一応、四頂家をまとめている一神家の主人だ。よろしくね。」


「よ、よろしくお願いします! 神崎悠真です!」


 一神は握手を交わすと、再び中央にある自分の席に戻る。この人が四頂家のトップ…………………

 つまりは、日本帝国の頂点に君臨する男だと言うことか。


この章では、謎に包まれた七聖剣の事が少しだけ、どのようなものなのか判明します!

下手くそですが、アドバイスなど頂けたら幸いです。

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