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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第3章 母なる者
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マザーとの最後の戦い

「あなたが教えてくれたこの技で私たちはあなたを倒します!」


ミツレの声は透き通っており、覚悟が決まったようだ。流風も覚悟が決まったらしく無言で頷く。


「クソがああああ!! 呪炎 火柱!!」


エキドナは後方にジャンプして距離をとり、火柱を五本も出現させる。

その火柱はエキドナを守るように縦一列に並んでいる。


「マザー! 私はあなたを尊敬していました。でも、それは間違いだったのですか!?」


エキドナの出した火柱の内の一本が砕ける。火柱の数は残り四本。


「尊敬されてた? ハッ! アンタ達みたいな家畜同然の生き物に尊敬されるなんて嬉しくもないわ!」


一本の火柱を破壊されたせいなのかエキドナの顔色は少し悪い。だいぶ追い込まれているようだ。


「マザー! 流風はマザーみたいな誰にでも微笑むことのできる大人になりたかった! なのにどうして………………!」


エキドナの出した火柱がもう一本砕け散る。火柱の残り三本。


「マザーみたいな誰にでも微笑む事のできる大人? 笑わせないで! 私が妖獣に向けてた微笑むは全て事務的な事! 心の奥底ではいつもお前たちを蔑んでいたわ!」


エキドナの手は震えている。やっぱり限界が近いみたいだ! 


「私はあなたから救われたあの日から、この人にずっと付いて行こうと思うようになりました! なのに! どうして! 私たちを裏切ったのですか!!」


エキドナの出した火柱が更に一本砕ける。火柱の残り二本。


「救った? 勘違いしないで! キュウビを拾った理由は魔力値が平均より高かったのと親族が誰もいなかったという二つの理由だけだから! アンタの代わりなんて探せばいくらでもいるわ。クッ……………………!」


ついにエキドナが苦痛の声を漏らした。いけるぞ! このままいったらエキドナを倒せる!!


「マザーはどうして神なのに流風たちの世界でずっと暮らしてた? それに事務的な作業なら笑顔で接する事なんてしなくても良いはずなのにどうして!?」


エキドナの出した火柱が砕ける。そして残りの火柱は一本だけとなる。


「…………………………ッ!!  お前たち妖獣に優しいマザーとして接しておけば周りから怪しまれる事も無い! ただそれだけの理由よ。」


膨大なエネルギーに耐えれなくなったのか、エキドナの右手の爪が全て消し飛ぶ。そして手のひらの皮膚からは血が吹き出す。

もう回復する魔力も残っていないのか再生はしない。


「………………! 本当に私たちのことは愛していなかったのですね。」


「ええ! 一度たりとも思った事なんてないわ!!」


最後の砦である火柱が崩れ落ち、エキドナは大鎌一つでミツレと流風の攻撃を受け止める。だが、膨れ上がるエネルギーに押し負け、ゆっくりと後ろに足を引きずる。


「うわあああああああああああああああああああ!!」


エキドナの口から発しられた()()()()()()という言葉にミツレは遂に本気でキレた。その表情はまさに修羅。俺はここまで怒ったミツレは見たことがないし、これから先も見ることはないだろう。


「遅すぎる。バカ。」


そう言うとエキドナは大鎌を自分の意思で消す。決して二人の攻撃によるものではなく自ずと消したのだ。

エキドナを守るものは何も無くなり正面から二人の渾身の最後の気を振り絞った一撃をもろに喰らう。

二人の攻撃が止み、そこにいたエキドナは右腹部に大穴が開き、全身はひどい火傷だ。

二人の攻撃をくらっても立っているだと!? 流風とミツレは残存魔力を全て使い切ったからもう戦えないぞ!


「私を憎むまでが遅すぎる。ったく、バカ()なんだから……………!」


そう言うと、満身創痍のエキドナは人差し指をスッとミツレと流風に向け背中からバタリと倒れる。

その言葉を言ったエキドナの目は驚くほどに澄んだおり、慈愛に満ちていた。


「「マザー!!」」


そしてミツレと流風はエキドナに駆け寄る。一体どうなってるんだ………… エキドナはどうして自ら攻撃を食らったんだ!?

いやー、もう数話でマザー編がラストと思うと悲しいです! 

この章でミツレと流風は大きく成長するのではないかな?と作者個人の判断ですけど思ってます。

下手くそ三流作家なのでアドバイスや感想ビシバシお願いします!!

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