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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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ミツレvs安室

十分に距離を取り、ミツレと安室は遠距離からの射撃勝負をしていた。

ミツレは少し辛そうな表情だが安室は余裕な表情を浮かべている。

ミツレ………! 頑張れ!













「まだ、アタシの射撃を弾けるのか〜 うーん、どうやらアリスは悠真くんを倒して自主退場したみたいだし、そろそろこっちも近距離から攻めようかな!」


今のところ、全ての弾を弾き返しているが正直、私の魔力は限界だ。

安室さんの言葉が本当なら神崎さんは銀崎さんにやられたということになる。

ここは、安室さんを倒して引き分けにしなければ……!


「ハァハァ……… まだ、私は余裕ですよ。」


「言ってる事と身体が矛盾してるよ〜 じゃ、遠慮なくこっちから近距離でいくよ!! クリエイト! 薙刀!」


安室の両手に持っていた黒色のマシンガンが消え、2メートルほどの赤い薙刀が右手に構えられる。


「霊炎! 陽炎! ハアアアア!!」


10本の陽炎で安室を攻撃する。マシンガンだと打ち消せたかもしれないが薙刀だと半分は当たるはず!


「やっぱり、遅いなぁ。そんなノンビリしてたら強い神には当たらないよ? ほいっと!」


安室の声がして反射的に後ろを振り返る。薙刀でミツレの首を断ち切ろうとする安室がいた。じつに刃が首に触れるまで5センチぐらいの時にミツレはしゃがんで薙刀を回避する。

しかし、安室の追撃は止まらない。しゃがんで立ち上がろうとしたミツレの左足を斬る。


「クッ! 霊炎!」


安室さんの攻撃で失った左足を霊炎で作る。いわゆる義足みたいな感じだ。

義足を作り大きく後ろにジャンプし距離を取る。


「失った左足を自分の魔力で再現か。魔力操作がとても上手だね! 魔力操作だけで言ったら瑠紫さんクラスかもね〜」


「そうですか。褒めていただいでありがとうございます。でも、そんなにノンビリと褒めてていいんですか?」


「え? どういう事?」


安室さんは完全に油断してるし理解できていない! チャンスは今しかない!


「霊炎! 火柱!!」


安室さんを囲むように火柱を出す。正直、これが今の私の限界かもしれない。


「からの、霊炎! 陽炎!!」


火柱で作った檻めがけて陽炎を発射させる。このコンボで倒せなかったらもう無理かもしれない。

30秒ほど連続で陽炎を発射する。安室さんの声は聞こえない。


「ハァハァ………これで倒せてなかったらもう無理です………」


火柱を解除して攻撃の手を止める。全力を使い果たし私は膝から崩れ落ちる。四つん這いになっているのが精一杯。

煙が立ち込めているところから何かがこちらに歩いてくる。。煙のせいで良く見えないが正体は分かっていた。


「うーん、なんかゴメンね。この剣が無かったら今の攻撃でアタシはやられてたな〜。」


煙が消えると姿が見えるようになった無傷の安室は右手に瑠紫が使っていた大剣を持っていた。


安室さんは静かに私の方に歩んでくる。今の距離は20メートルほどだ。


「そんな………! 私の攻撃は確かに安室さんに当たったはずなのに!」


安室はミツレとの距離が5メートルあたりになったとこで立ち止まった。


「もう立ち上がれないぐらい魔力使っちゃったか。でも、楽しかったよ! ありがとね。」


安室さんはそう言うと私に剣先を向ける。剣先の銃口が青白く光り、そこから光線が発射される。

もう、私には反抗できる魔力も立ち上がる力も残っていない。


そこにあるのは()のみ。

視界が一気に真っ暗になりゲームオーバーという文字が見える。


ああ、やっぱりやられちゃいましたね。さすがは東京神対策局の人です。最初のうちは舐めプしていて後半から一気に決められてしまいました。

最後は情けないやられ方で神崎さんに見せられる姿ではありませんでした。


視界が明るくなり天井が見える。ミツレはヘルメットを取りカプセルから出る。

カプセルから出た先にはお茶のペットボトルを片手に持った神崎がいた。


「神崎さん、最後のカッコ悪い姿見せてしまい申し訳ありません。」


笑顔でお茶を渡してきた神崎さんに私はお茶を受け取る前に頭を下げる。

あんなに情けない姿を見て、きっと神崎さんは呆れているに違いない。


「おいおい、ミツレが何で謝ってんだよ。お前は立つ事も出来なくなるぐらい頑張ったんだからそれで良いじゃないか。それに、最後のミツレ凄いカッコ良かったぜ? 」


この人は当たり前のように温かい言葉を私にくれる。神崎さんの前ではマイナスな言葉もプラスな言葉に変えられてしまいそうです。


「神崎さんがそう言ってくれるなら嬉しいです。次はお互いにもっと頑張りましょう!」


「おう! 俺も負けてらんないな!」


「ちょっと〜 お二人さんアツアツすぎ!」


横から安室が割り込んでニヤニヤした顔でミツレと神崎の顔を覗き込む。


思わず私は神崎さんから目をそらす。


「コラ、いくら独り身だからってちょっかいを出しなさんな。」


銀崎が割り込んだ安室の後頭部をチョップする。安室はしゃがんでしまい、ムスッとした顔で銀崎を下から見る。


「どうやら、仲良くやってるみたいだな。悠真、ミツレ、遅くなってすまないな。」


部屋の扉が開き、春馬と瑠紫が帰ってきた。


「あ、春馬お帰り。予定より早く終わったのね。」


「ああ、二人のことが心配でな。でも、二人のおかげで心配はしなくてよかったみたいだがな。」


「そうね、二人ともあなたが言ってたように筋は良いわ。」


神谷さんと銀崎さんは二人とも落ち着いている雰囲気のせいかお似合いさんに見える。その光景を負のオーラ満々で見ている瑠紫さんには触れないでおきましょう。


「それよりも、春馬! 今日は歓迎会でバーベキューするんでしょ! 早くやろうよ!」


この光景が妬ましかったのか瑠紫が二人の会話に入り込む。

春馬は思い出したような顔をすると、


「そうだった。二人とも、今日は歓迎会を意味したバーベキューパーティーだ。思う存分楽しんでくれ。」


神谷さんは私と神崎さんを見ながら言う。どうやら、ここの人たちも千葉神対策局の人たちと一緒で優しい人ばかりのようですね。


「バーベキューパーティー!? うおおお! 楽しみです!」


「神崎さん、あまりはしゃぎすぎて喉にお肉詰まらせないでくださいよ。」


「俺はそんなに子供じゃないぞ!」


「さぁ、どうなんでしょう。」


「ミツレさん!? 絶対信用してないよね!? ちょっと! こっち向いてくれない!?」


あまりにも神崎さんの困っている顔が面白いので目をそらしてしまう。

それにしてもバーベキューパーティー、楽しみです!



今回はいつもの悠馬視点からミツレ視点にチェンジしてみました!

辛口アドバイス待ってます!!!!

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