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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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着物美人とカウガール

銀崎の大鎌が俺の首を削ぎ落とそうとする。あまりにも一瞬の出来事で反応が出来ない。死を覚悟した瞬間、聞き馴染みの声が響く。


「霊炎 火柱! 」


「いやああああ!!」


銀崎は一瞬にしてミツレの火柱に巻き込まれる。銀崎が巻き込まれて、もがいている間に俺は10メートルくらい先のとこにいるミツレのとこに走って逃げる。


「ありがとうミツレ! おかげで助かった!」


「礼には及びません。銀崎さんから撃破したので次は安室さんです。探しに行きましょう」


「あらあら、撃破だなんて酷いじゃない。私はまだピンピンしてるわよ?」


この声は銀崎だ。俺とミツレは反射的に後ろを振り返る。そこにはさっきまで悲鳴を上げて確かに撃破したはずの銀崎がいた。


「そ、そんな! 私の火柱は命中したはずです!」


ミツレは唖然としている。それはそうだ。さっきまで倒したと思った相手が生きてるんだから驚くのも無理はない。


「じゃ、来ないならこっちから行くよ。()()!」


銀崎はそう言うと鎌を右手で撫でるように触る。すると、さっきまでミツレが使ってた霊炎が銀崎の鎌の刃に纏わりつく。


「あれはミツレの霊炎!? どうなってんだ!?」


「私にも分かりません!」


「話してばっかで随分と余裕じゃない。お返しよ!」


銀崎は地面に鎌を思いっきり突き刺す。


「霊炎! 火柱! こんな感じかしら?」


すると、俺らの目の前にミツレと同じ技の火柱が地面から突き出る。幸い、スレスレで当たらなかったが当たってたら危なかった。


「うわ!? 危ない!」


「神崎さん! まずは、ここから離れましょう! 一旦どこかに隠れて作戦を考えますよ!」


とは言っても逃してくれるのか!? しかし、ここでやらなきゃ男じゃねえ!


「分かった! 三の力! ミツレ!」


三の力を起動し左手でミツレの手を握る。しかし後ろから銀崎が走ってきた。


「逃がさないよ! はああああ!」


「遠隔起動っ!」


銀崎の鎌を振るスピードよりも俺のナイフを投げるスピードの方が早かった。

しかし、適当に投げたせいでビルとは真逆の荒野の方にワープした。ここから見た感じでは銀崎がいるビルは見えない。


「はぁはぁ、何とか逃げきれましたね。少し、息を整えてから作戦会議しましょう。」


ミツレが息を切らしながら言う。


「そうだな。そこの瓦礫の影で作戦会議しよう。」


俺とミツレが作戦会議をしようと民家と思わしき倒壊した建物の影に行こうとしたら、


「アリスの言った通りだ〜! ホントに自分たちから来てくれた! アリスには感謝しないとな〜! それ!」


声がした方向を向くと30メートルくらい先に茶色の革製の手袋、ベスト、ブーツを身につけカウボーイハットを被った安室がいた。

安室はこちらに向かって両手に構えた黒いマシンガン放つ。

俺とミツレは瓦礫の影に隠れる。しかし、攻撃は止まない。瓦礫がミシミシと言っていて限界が近そうだ。


「ミツレどうする!? あの弾幕じゃ近づけないぞ!」


「私たちはあの二人に、はめられてしまいましたね……! 最初から私たちを見通しが良い荒野の方に誘導させるのが目的だったとは。周りの建物を吹き飛ばして荒野を作るとは大胆ですが戦略的です。」


ミツレの言葉にハッとした。確かにそうだ! その気になれば銀崎は俺たちにトドメをさせたはずなのにトドメをささなかったのは、荒野の方に誘導させるためだったのか!


「も〜! 二人とも隠れてばっかでつまらないから来ちゃったよ」


真上から聞こえた声の主は瓦礫の上から私たちを見ていた。


「もう少し楽しみたかったかな。()()()()() 日本刀! 」


安室の手からマシンガンが消え、赤色の鞘の日本刀が手に握られていた。鞘から刀を引き抜き、ミツレを頭上から切ろうとする。


「ミツレ! あぶねぇ!」


鈍い金属と金属が合わさる音を立て俺の刀と安室の刀がぶつかる。鞘から刀を抜くのを察して刀を抜いといて良かった。


「すごい反射神経だね。でも、私も負けないよ!」


安室の刀に加える力が増大する。なんて力だっ! このままじゃ………!


「霊炎 陽炎! 」


ミツレの周りに十数本の炎の剣が出てきて安室を攻撃する。間一髪のところで安室は全て避ける。

安室が避けているうちに俺はミツレの隣に行き、体制を整える。


「すっごいなぁ! 的確な魔力コントールだね! アリスには申し訳ないけど少し本気だしてアタシ一人で倒しちゃおっかな!」


そう言うと安室は左手からもう一本の日本刀を出す。さっきと同じ柄の日本刀だ。


「三の力! おりゃあああ!」


三の力を起動し安室に思いっきりぶん投げる。安室はもちろんのごとく避ける。

しかし、俺はこれを待っていた。


「遠隔起動っ!」


安室の後ろに瞬間移動した。俺の刀が安室の首目がけて振るわれる。この距離では反撃できまい!

しかし、それは俺の想像だった。


「その攻撃、私じゃなかったら首飛ばせたかもね!」


安室は後ろを振り向かずに右手の日本刀で俺の攻撃を防御したのだ。そして、俺の方に振り返ると左手の日本刀で今度は俺の首を刎ねようとする。


「霊炎! 火柱!」


俺と安室の間にミツレの火柱が地面から突き出る。


「うひゃあ! 危ない!」


安室は大きくジャンプし、


「クリエイト! ショットガン!いっけええええ!!」


左右の手に今度は茶色の猟銃のようなショットガンを出す。右手の銃で俺を、左手の銃でミツレを上空から狙撃し着陸する。


「さすがに少しの対空時間では1発も当たらないか〜 ん? げ、もう来たの!?」


安室が落ちてきたと思ったら次は上空から銀崎が降ってきた。そして、綺麗に着地する。


「あら、まだ倒してないじゃない。あんだけ、倒したい!って言ってたから誘導までさせて一人で戦わせてあげたのに。」


銀崎は白い着物に付いた土埃を払いながら言う。それに対して安室は頰を膨らませ、


「何よ! アリスだって時間かかってくせに!」


「はいはい、じゃ私は神崎くんを倒すからルイはミツレちゃんをお願いね」


「ちょっとお!? アタシの意見は!?」


「あなたは戦えたらどちらでもいいでしょう? ほら、行くよ!」


「まあね!さすがアリス! アタシの事分かってるぅ!」


銀崎は鎌を構えて安室はショットガンを構える。

俺とミツレも対抗して俺は日本刀をミツレは周りに陽炎を使い炎の剣を浮かばせる。


「行くぞミツレ!」


「はい! 神崎さん!!」


辛口アドバイス待ってます!

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