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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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銀色の大振り

「は、はい分かりました……」


俺とミツレは背中を緑髪の女から押されて店の中に入る。

カウンター席に座らせられ俺が真ん中で右にミツレ、左側に緑髪がいる。

銀髪はカウンターでオレンジジュースを注ぎ、俺とミツレに渡す。緑髪にはカクテルのような物を渡す。どうやら、どちらも成年らしい。


「あ、ありがとうございます。それで、お二人はどのような方なのですか?」


ミツレがオレンジジュースを一口飲み、グラスを拭いている銀髪に聞く。

銀髪はグラスを拭く手を止め、俺とミツレを見る。


「あら、自己紹介を忘れていたわ。私の名前は銀崎 有栖。本当の名前はカマイタチって言うの。そして、そっちのほうは」


銀崎は緑髪のほうを向き、名前を言おうとしたが遮られた。


「ちょっとアリス! アタシが自己紹介するんだから! アタシの名前は安室 瑠維! そこのアリスと契約してるの。二人とも春馬から聞いてるよ! よろしくね神崎くん、ミツレちゃん」


2人は俺たちの事を知っているらしい。ならば自己紹介はしなくていいな。


「それにしても、瑠紫さん達が帰ってくるまで時間がかなりあるわね…… 今日は酒飲み鬼も出張で居ないし暇つぶしができないわ。」


銀崎は困ったように首をかしげる。たしかに瑠紫達が帰ってくるのは夕方だとしたら今の時刻は3時なのでかなり時間がある。


「アリス!私、閃いたかもしれない!」


安室が目をキラキラさせながら俺とミツレを見る。銀崎はソレを見て察したのか深いため息をつく。


「ルイの言いたいことは分かったわ。神崎くんとミツレちゃんと演習したいんでしょ?」


「ピンポーン! 大正解! さっすがアリス!分かってるぅ!」


安室が指パッチンをして銀崎を指差す。


「私たちは全然いいけど2人は大丈夫なの? 少し前に春馬達とやったって聞いたけど……」


銀崎は心配そうに俺とミツレを見る。


「問題ないです! 俺はもっと強くなりたいんで稽古つけてください!」


「私も神崎さんと同意見です。よろしくおねがいします。」


安室はニカっと笑うと、


「よし、ならば早く行こう! さ、行くよ!」


俺とミツレの手を掴むと、ダッシュで店の奥のエレベーターえと向かう。


「うわ!? ちょっと落ち着いてください!」


ミツレが抵抗するが安室のパワーに負け、俺たちはエレベーターえと引きずりこまれる。後ろから小走りで銀崎も来てエレベーターに乗り込む。


「ごめんね。この娘、戦いになったら制御が効かないから……」


銀崎がエレベーターの行き先のボタンを押して言う。確かに、オーケーを出した瞬間の安室のパワーとスピードは凄まじかった。


「いやいや、大丈夫っすよ。」


「アリス! その言い方だとアタシが子供みたいじゃない! アタシは大人よ!」


「いやいや、その大人で一人で眠れないとか言う人いないから。」


銀崎は真顔で否定する。それを聞いた安室は顔を真っ赤にして、


「ちょっと!それは言わないって約束でしょ!?」


「あら、口が滑ったわ。」


この二人、仲良すぎだろ……

そうこうしているうちに目的地に着いた。


「じゃ、私が設定しておくから3人ともカプセルに入っといてね。」


銀崎は部屋の片隅にあるパソコンを椅子に座りながらイジる。


「春馬達ほどは強くないけど中将二人の力見せてやるんだから!」


安室はそう言うとカプセルの中に入る。ミツレが肩をトントンと叩いてきた。振り返ると、


「神崎さん! 私たちも負けてられませんね! 全力で行きましょう!」


「ああ!勿論だ! 」


俺とミツレはハイタッチをしてカプセルに入りヘルメットのような物を被る。コレを被ると一気に視界が真っ暗になる。


「シンクロ!」


しかし、この言葉を叫ぶと一気に視界が明るくなる。10秒ほど待つと明るすぎて真っ白だっと視界が徐々に景色を帯びてくる。


「神崎さん! 来ましたか!どうやら、瑠紫さんとやった時とは場所が違うようですね。」


確かに周りを見渡してみると東京の街中のようだ。それにしてもどこかで見たことあるな……


「お! 渋谷じゃん! アタシの好きなステージ選んでくれたんだ!」


俺とミツレの目の前に安室と銀崎が現れた。どうやら、今転送されたらしい。


「ええ、ここなら隠れる場所もあるしビルとかの建物を生かした立体的な行動も出来る。瑠紫さんが選んだ海上とは真逆のステージね。じゃ、あと5秒後に2チームともステージ内のどこかにワープされ」


銀崎が何かを言おうとしたが目の前から二人とも消えた。消えたのは二人だけでなく俺とミツレも別の場所えと転送された。


「ここは、どこかの屋上ですかね? かなり高いです。」


「見た感じだとビルの屋上だな。少し周りを確認するためにも景色を見てみよう。」


「そうですね。」


俺とミツレは屋上から周りを見通す。赤色の結界のような物が4隅に見える。どうやら赤色の結界の中が範囲なのだろう。


「意外とステージは狭いですね。しかし、隠れるところは多そうなので慎重に行きましょう。」


確かにそうだな。相手はプロだ。春馬達との戦いで学んだ事を生かすためにもまずは隠れながら行くのがいいだろう。


「そうだな。とりあえず下に降りよう。契約起動!」


「分かりました、契約起動!」


俺とミツレは契約起動しビルを降りようとした、すると突如とても強い衝撃波が俺たちを襲う。その衝撃波でビルが揺れる。


「うお!? なんだ!」


「神崎さん! あそこです!」


謎の衝撃波の原因をいち早く見つけたのはミツレだ。ミツレが指差す方向は確かに街があった。しかし、街の面影は無くなり荒れ果てた地が広がっている。しかも、驚くのはそこだけではない。荒地はステージの半分ほど占めている。


「おいおい、一体全体どう言う事だよ!」


「ん? 何かが凄い勢いで荒地からこっちに向かってきます! 凄い魔力です!」


「………遅いわ。」


ミツレの言葉に反応しようとしたがそれよりも早く銀崎の声が聞こえた。

声がした後ろを振り返ると銀色の大鎌を持った全身を白色の着物で身を包んだ銀崎が俺の首目がけて鎌を振るう。

しまった! 反応出来ねぇ!



連続で更新したのは初めてかな!?

辛口アドバイス待ってます!

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