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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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おとぎ話

「7聖剣ねぇ…… 具体的にはどんなものなんだ?」


キュウビは少し考える素ぶりをすると俺の目を見て話す。


「詳しい話は私は知りませんが妖獣界にいた時に聞いたおとぎ話で7聖剣が出る話がありますよ。」


ん?おとぎ話?? 俺はおとぎ話を聞きたいわけじゃないんだけど……


「おとぎ話? おとぎ話っていうと桃太郎とか浦島太郎とかの絵本の話だよな? それと、あの剣がどう関係してるんだ?」


キュウビは紅の目で俺を見つめて頷く。やっぱりさ、女子と至近距離で話すのは俺みたいなチェリーボーイには無理! 心臓凄くバクバクしてるもん! バレたら恥ずかしいよ!


「今から話すおとぎ話は妖獣界で代々語り繋がれているお話です。まぁ、こっちの世界でいう桃太郎?とかいうヤツに近いですね。」


そうか、桃太郎は人間界だけのお話か。当たり前か。


「ちなみにこのお話の名前は(かつての英雄達へ)です。おとぎ話なので話は短めですので寝ないでくださいね、神崎さん。」


急に寝るなとか言われて学生としては反射的に体がビクって反応してしまう。その様子を見たキュウビがクスっと笑った。


「あ、ああ頼む。てか、笑うな!恥ずかしいわ!」


「では、話しますね。」


ええ!?俺の事は無視!? まぁ、キュウビの真剣な話だ。真面目に聞かんと殺されるな。





「(かつての英雄達へ) 昔、7人の英雄達がいました。英雄達は生まれはバラバラでもとても仲が良かったです。そんな英雄達の前に禍々しき力を持った集団が現れました。集団は英雄達の三倍以上の人数を引き連れて現れました。人数の差があっても英雄達は諦めずに刀を振り続けました。何度もくじけそうになりました。それでも仲間達と一緒に戦いました。英雄達以外に集団から人々を守れる者はいません。しかし、時間が経つにつれて英雄達は集団に押され始めました。いくら、一人一人の実力があったとしても三倍以上の人数には勝てません。それでも、英雄達は自分達の故郷を守りたいと思いました。そう、たとえこの命に変えたとしても…… そして、英雄達は自らの命を犠牲にし集団を外の世界へと追いやりました。7人の英雄達が作ってくれたこの平和な世界をいつまでも守っていきたいですね……… 再び揃うチタウユイエ。 」




「っていう話です。まぁ、大雑把に言ったら7人の英雄達が使用していた剣が7聖剣っていう訳です。そして、攻めてきた集団は神ですね。何か質問はありますか?」


いや、今までの長い話なに!? こんな事言うのも失礼だけど俺が聞きたかったのは大雑把に言ったらってヤツだから! そこだから!


「どうしました?神崎さん、コイツ話長すぎんだろみたいな顔してますけど。」


キュウビがジトーとして目で見てくる。これがジト目ってやつか! アニメとかでしか見た事がないけど悪くないな!って、何を考えてるんだ俺は!

とりあえず誤魔化そうと思いキュウビに質問してみる。


「さっきの話で集団っていう言葉が出てたけど集団ってもしかして……」


キュウビはギリッと歯ぎしりをすると、


「ええ、神崎さんが思っている通りです。神です。」


そうか、やっぱり神か。でも、三倍以上の軍勢でほぼ互角の戦いをしていた7人って凄いなぁ…… 英雄って言われるだけあるな

そういえば最後の言葉が気になる。


「それと、再び揃うとはどういうことだ?」


「それは私には分かりません。妖獣界のおとぎ話は最後に必ずこの詩のような物が入っているんです。他のおとぎ話でも全てこの詩が入っているんです。深い意味があるように見えますが誰も意味は知らないんです。」


んー、人間界でいうおとぎ話の最後のめでたしめでたし的な感じかな。よく分からんがキュウビも知らないなら深い意味はないだろう。


「そっか、ありがとうな。わざわざ俺に話てくれて。」


キュウビは頬を少し赤らめた。さっき話したおとぎ話で結構力んだいたからなぁ。我に帰ったのかな。


「いえいえいいですよ。あ!そろそろ坂田さんのところに行かないと!長話してしまいました。」


時計を見ると7時ちょっきり。30分ほど話していたな。早く坂田のとこに行って明日の予定を聞かなくてはな。


「ああ、そうだな。早く行こう。」


キュウビと肩を並べて歩く。そういえばキュウビって俺より少し小さいだけで身長があまり変わらないな。なんか悔しいな。

少し歩き木製の扉が見えた。ここを開けるとロビーだ。キイーという古い建物特有の音を鳴らし扉を開ける。

ソファに踏ん反り返りタバコを吸いながら新聞を読む坂田と紅茶を飲みながら小説を読んでいるドクさんがいた。契約者同士でここまで品の差が出るとはな。

扉を開ける時の音に気づいたのか坂田がこちらを振り返る。


「お前ら長風呂だったな。混浴でもしてたのか? うちには混浴スペースは無いぞ?」


坂田の唐突なボケにキュウビが、


「な!? 私が神崎さんと? ふざけないでください!! 神崎さんは変態さんですよ!? 一緒にお風呂なんて入ったら何をされるか分かりません! 神崎さんとお風呂に入るぐらいなら死んだほうがマシです。」


キュウビの激しい言葉の攻撃が俺のガラスのピュアハートに突き刺さる。神崎は倒れた、効果はばつぐんだ!ってか?


「だとよ、悠真。あ、悠真じゃなかったな、変態さんだったな。」


いつまで俺は変態ネタでからかわれるんだぁ!?

下手くそです!

辛口なアドバイスどしどしお願いします!!

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