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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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お風呂好きの神崎君

「1週間って・・・・ここから東京に通うのはキツイですね」


キュウビが玄関の引き戸を開け靴箱に靴を入れながら言う。

いやいや!そういう問題か!?さっきまで結構ガチめな殺し合いをしてた相手だよね?

と、言いたいとこだったがグッと我慢して俺も靴を脱ぎ靴箱に入れる。その後に坂田とドクさんも靴を入れ対策局に入る。


「ま、詳しい事は後で話そう。とりあえず今日は色々あって疲れただろ?風呂入ってからにしよう」


坂田はそう言うとドクさんと一緒に2階に上がる。どうやら風呂に入る為の準備をするようだ。


「私たちも行きましょうか。あ、今度は間違えないでくださいね?」


キュウビの一言でアレを思い出してしまう。あれ?そういえば先輩たちがいないなぁ。


「なっ!?もう間違えねーわ!それよりもキュウビが間違えんなよ」

「ま、早く行きましょ!」

「ちょ!手を引っ張んなって!おわわわ!」


キュウビに強制的に手を引っ張られて3階の自分たちの部屋がある階まで駆け上がる。

3階に着くとキュウビは手を離し、


「じゃ、準備が出来たら集合です!」


そう言うとキュウビは扉を閉める。

んー、なんか一気に距離が縮まったくね?

まぁ、いいかと思い俺も自分の部屋に入る。そういえば浴衣のまま外に行ってたな。しかも東京で浴衣って・・・・

そういえばキュウビって契約起動した時の巫女のアレしか服持ってないよな。あとは貸してもらってる浴衣だけか。


「えーっと、コレとコレかな」


俺は部屋の片隅にあるクローゼットを開ける。その中には案の定バスタオルと巾着袋と着物が何着ある。

さすが元旅館だけあってロ・・・・じゃなくて女将さんもプロだな。

バスタオルと替えの浴衣を少し大きめの紺色の巾着袋に入れてスリッパを履き部屋から出る。

部屋を出るとキュウビが扉の前で待っていた。


「さ、神崎さん行きましょ」

「はいはい」


俺はキュウビに言われるままに手を引っ張られ階段を降りる。

一階に着き風呂場の前に来た。青色の暖簾と赤色の暖簾がある。次こそは間違わないようにしないとな。

俺が赤色の暖簾の方の引き戸を開けようとするとキュウビが、


「そっちが正解ですよ。」


と言いクスクスと笑いながら青色の暖簾の向こうに消えていった。

最後の最後までバカにしやがって・・・・!あのやろう。

俺も赤色の暖簾をくぐりスリッパを靴箱に置き、ロッカーの前で脱衣する。

その瞬間、腹部に痛みが走った。瑠紫に蹴られたとこがズキズキと痛む。契約起動して身体能力がアップしていても痛みが残ってるってアイツはどれだけ強いんだよ。

我慢できるぐらいの痛みだったし一時的な痛みだと思うのでタオルを片手に風呂に向かう。

扉を開けた瞬間にムワッとした蒸気が体全体を包み込む。


「お、悠馬が入ってきたか。ほら、こっちに来い」


俺を呼ぶ声が聞こえる。この声は坂田だろう。

声が聞こえた左方向に向かうと湯船に浸かっているドクさんと坂田がいた。

2人ともタオルを頭に置いていて気持ちが良さそうだ。

俺も湯に入る。ジンワリと体に染み込んでくる何らかの成分があるかは分からないが良い湯加減だ。


「悠馬、少しの間で色んな事が起きたな。お前はツライに決まっているだろうな。契約したからと言って無理に隊員にならなくったっていいんだ。普通の人と同じように暮らしていったっていいんだ。明日、1週間の特訓に行くだろう?アレに行ったら隊員になるって意思があるって事になる。今ならまだ変えられるお前はどうしたい?」


坂田は真剣な顔で俺に問いかける。きっと瑠紫の件で俺の事を心配してくれてるのだろう。でも、俺は・・・・!


「心配してくれてありがとうございます、坂田さん。確かにここ数日で不思議な事や怖い事が沢山ありました。ぶっちゃけ死にたいと思った事が一度だけありました。そんな時助けてくれたのは死んでしまった親友やキュウビ、それに千葉神対策局の人たちでした。それに俺は神を許す事が出来ません。だから俺は神対策局の隊員になって俺みたいな気持ちになる人を救ってあげたいんです。」


俺の意思は決まっていた。そりゃ、怖い事だってあったけどここで立ち止まっていたら神を倒す事が出来ない。

そのためにも強くならなくちゃいけないんだ。


「そうか・・・・お前の意思は本物のようだな。よかった、瑠紫のせいで心がズタボロにされたかと思って心配したが余計なお世話だったようだ。」


すると坂田とドクさんが湯船から立ち上がる。どうやらもう出るみたいだ。


「俺らは出るがお前は体をゆっくり休ませてあげろよ」


そう言うと坂田とドクさんは湯気の中に消えた。

坂田に言われた通りに体を休ませてあげようと思ったのでもう少し入っておこう。

ふと右手を見ると手の甲に赤色で描かれた九つの点があった。点は円を描くように配置されており1番上の点と一個飛ばした先の点、それから更に一個飛ばしたとこにある点は緑色に薄く光っている。


「なんだコレは・・・・?触っても何にも起きねーし体に害があるようには見えんな。風呂から出たらキュウビに聞いてみるか。」


それにしても腹部が痛いな。明日からアイツと1週間過ごすって事なんだよなぁ。1週間、殺されないようにしないとな。

そんな事を考えてるうちに頭がフラァってしてきた。どうやらのぼせてきたようだ。


「そろそろ上がるか・・・・おっと、足元がフラつくな」


露天風呂から上がり右のほうに進むとシャワーと風呂椅子が湯気の向こうにボンヤリと見えた。どうやらあそこで体を洗うらしい。

俺はボンヤリと見える風呂椅子のほうに向かう。床がヌルヌルしていて滑りそうだ。

風呂椅子に座り石鹸とタオルで泡を立てる。俺はこの泡だての作業が結構好きだ。なんていうかこのモコモコ感が好きなんだよなぁ。

フワッフワの泡が付いたタオルを腕に絡める。アァ幸せだ・・・・ 頭の先から足のつま先まで念入りに洗う。一気に体から汚れが抜けていく感じがたまらん。

ある程度体を洗ったら次は頭だ。まず、身体中の泡を優しくシャワーで流し落とす。泡が排水口の穴に入っていく時のコポコポっていう音も俺は好きだ。

おっと、コポコポ音を楽しみすぎてしまったな。髪の毛を洗わなくてはいけない事をすっかり忘れていたぞ。シャワーのバルブを捻る。最初は冷たい水だが10秒ほどで暖かい水が出てきた。シャワーを頭からかぶる。髪の毛全体をお湯の布団で包み込むように優しく洗う。


「ああ〜 気持ちええ……」


おっと、思わず声が出てしまったな。次はシャンプーで髪の毛を洗う作業だ。

忙しすぎて投稿頻度がクソです。

下手くそですのでアドバイスお願いします!

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