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日常の大切さは終わった時に気づくもの  作者: KINOKO
第2章 新たな日常!
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本局

「ど、どうするんすか!? 坂田さん!! めっちゃ見られてるますよ! あ! あそこのOLさんなんて汚物を見る目で見て来てますよ!」


東京に無事に辿りついたのは良いのだが人の目が痛い。


「ああ! 見てください! あの人、写真撮ってますよ!」


九尾が指差す方には制服を着た高校生らしき男女2人がスマホで写メを撮っている。


「うおおおお!! ヤベェ! どうするんすか!?」

俺と九尾が慌てていると、


「坂田さん、どうしたんですか?」


本局の自動ドアの中から黒いスーツを着た若い男が出て着た。その男は俺と一瞬目が合ったがすぐに坂田に視線を戻した。


「おお〜! 春馬! 久しぶりだなぁ! 元気にしてたか?」


坂田は春馬と呼んだ男とは知り合いのようだ。しかし、春馬と呼ばれた男は坂田と会って喜んでいるような顔ではあったが、どこか寂しそうな目をしていた。


「それはそうと坂田さんは、どうしてここに? 急に現れたんで驚きましたよ」


「ああ、用事があってな。あいつらのおかげなんだ」


坂田は俺と九尾の方を指差す。


「あの子達が・・・・ じゃあ、彼らは契約を?」


「そうだ、昨日結んだばっかりだ」


「昨日・・・・ 早いですね」


春馬と呼ばれた男は俺の方を見た。目つきが鋭く体が固まってしまう。


「プルプルプルプルプル・・・・あ、すいません。電話出ます」


「おお、いいぞ」


春馬のポケットからスマホの着信音が聞こえた。春馬は、それに出ると


「もしもし俺だ。ルシか・・・・ん?ああ、すまんすまん。それで? ああ、分かった。今から行く」


春馬はスマホを着ると坂田に向かって


「すいません、先に失礼します。」


「おお、そうか。最前線だろ? お前は」


「はい、じゃ失礼します」


春馬はタクシーを捕まえるとタクシーに乗り遠くに消えていった。


「坂田さん、あの人は?」


九尾が坂田に聞いた。坂田は振り向くと


「あいつか? まぁ、いずれ嫌でも知ることになるからな。

あいつの名前は神谷 春馬。日本の神対策局の中で、いや世界でも最強の男だ」


俺は、その言葉に驚いた。まさか、こんなに早くトップに会うとは思わなかったからだ。


「最強・・・・ あの人が・・・・」


「ま、そんな事よりとりあえず契約解除しろよ。いつまでもその見た目だったら目立つだろ?」


その時に気づいた。俺らはまだ起動したままだ。


「じゃ、解除しますか神崎さん」


「そうだな。契約解除!」


俺らは光に包まれると契約する前の姿に戻る。


「さて、入るか」


坂田は自動ドアの向こうに消えた。俺らも急いで入る。


「ここが、神対策局の本局! すっげぇ!」


「色々な種類の人達がいます!」


ロビーのような場所にはトカゲのような人や、角の生えた人など見るからに人ではない人がいる。しかし、そのような人と特に変な目を向けないで接している。


「暖かい空気ですね」


「ああ! 居心地が良いな!」


すると、坂田がやって着た。


「お前ら〜! 行くぞ!」


「あ! 坂田さん! どこに行くんすか?」


坂田はフッと鼻を鳴らすと、


「お前らには今から少し荷が思いかもしれんが元帥とあってもらう。まあ、オシリスの杖の事を伝えるのは元帥が1番良いと思ってな。」


「げ、げ、元帥!? 聞きました!? 神崎さん! 元帥ですよ!」


急に九尾が耳元で大声で言ったのでビックリした。九尾ってすぐに驚くな・・・・


「どーしたんだよ、元帥? なんだそりゃ?」


それを言うと坂田と九尾の顔が青ざめた。え、俺なんかまずい事言ったかな・・・・


「神崎さん! 元帥ってのは日本神対策局本局のいっちばん偉い人です! その人に私達は今から会いに行くんですよ!」


「ああ、九尾の言う通りだ。元帥は1番偉いお方だ。態度には気をつけろよ?」


「お、おお・・・・分かったよ」


それにしても、今からそんなお偉いさんに会いに行くなんて・・・・ 坂田の顔も強張っている。


「よし、じゃエレベーターで最上階の50階の元帥室に行くぞ。お、ちょうど着たぞ」


ピンポンっていう音がしてエレベーターがついた。俺らはささっと乗る。

そして、俺らが閉めようとすると


「坂田さん〜 少し待ってくださいな」


ロビーの少し近くから男が入ってきた。男はスーツを着ていて髪は白髪だ。


「おお、死川さん! 久しぶりです」


死川と呼ばれた男は頭に被っていた帽子を脱ぐと


「いやはや、こっちこそ久しぶりですな。ん? そちらの2人は?」


死川はエレベーターに乗り五階のボタンを押して俺らの方を見て言った。


「彼らは今年、神高を受けるんですよ。今はウチの居候ですね」


「ほうほう、神高を・・・・頑張ってくださいね。」


そういうと俺に握手を求めてきた。


「あ、よろしくお願いします!」


俺も手を差し伸べ握手する。

しかし、異変に直ぐに気づいた。冷たいのだ。生命を感じない。


「あ、驚きました? 私は義手なんですよ」


そういうと死川はニカっと笑うと白い皮の手袋を外して見してきた。

死川の右手は黒い鉄のような物でロボットのようだ。

俺が驚いてると、ピンポンと言う音がした。5階についたようだ。


「では、私はここで失礼します」


と、言うと死川はエレベーターを降りた。

しばらくの沈黙の中、俺は思い切って聞いてみた。


「あの坂田さん、死川さんって・・・・」


坂田はスマホを見る手を止めると


「あの人は奥さんを守ろうとしてリザードの一撃をもろにくらってな、右手をグチャグチャにされたんだ」


「そんな事が・・・・!」


「し、しかし死川さんからは嫌な雰囲気を感じます」


九尾が坂田に言った。九尾の言った事は分からない事もない。死川からは憎悪や憎しみという暗い雰囲気が滲みでている。


「あの人は神を人一倍に憎んでいるからな・・・・」


「人一倍?」


坂田は一瞬顔が暗くなると、


「あの人の奥さんは、ここの大佐。つまり契約者だったんだ。任務中に奥さんと奥さんの契約者と死川さん、それと死川さんの契約者で任務をしていたら、奥さんの契約者が亡くなってしまってな。そこからは悪夢だ。契約者を失った奥さんは元の姿に強制的に戻ってしまいリザードに襲われた。それを守ろうとした死川さんは右手を失い、結局奥さんはソウルにされてしまったんだ」


俺はそれを聞いて人一倍神に対する憎しみが強いという事が分かった。


「そりゃあそうっすよね・・・・ 自分の力不足で大切な人を守る事が出来なくて殺されてしまうなんて、その気持ちは凄く分かります・・・・!」


俺の拳を握る力が強くなる。


「神崎さん・・・・」


「今の悠真は力不足なんかじゃないと思うぞ。契約初日でタートルを倒すのは、異例なんだぞ?」


俺を気づかってくれたのか坂田が励ましてくれた。


「そうですよ! 神崎さんは強いです」


「ありがとうございます。九尾もサンキューな」


そうだ、俺はこんなとこで落ち込んでる場合じゃない。これ以上、神の好き勝手にはしない・・・・! オシリス、俺はお前を許さない。

ピンポンっていう音がしエレベーターの扉が開いた。


「お、着いたぞ。さあ、降りろ」


どうやら、50階についたようだ。この階だけ赤い絨毯が敷かれている。

壁には高価そうな絵や掛け軸がある。

一直線の道で突き当たりに達筆で元帥室と書かれた部屋が見えた。


「ここが、元帥室・・・・」


ただならぬオーラを放っている。正直、開けるのは怖い。


「じゃ、開けるぞ。」


坂田はそう言うと深呼吸をし扉をノックする。坂田でも緊張するとは、どんな人なんだ。隣の九尾も体がガチガチだ。


「失礼します、千葉神対策局の坂田です。例の件で元帥に話が」


坂田がそう言うと部屋の奥から


「坂田か入れ」


物凄い覇気が纏っている低い声が聞こえた。


「失礼します」


キィィという扉を開ける音と共に俺と九尾も入る。


「元帥、この子達がオシリスと戦った子です。」


俺は目を疑った。元帥と呼ばれた顎に立派なヒゲを生やした白毛の男はフンドシしか履いていなかった。

俺は、夢に違いないと思い目を擦るが景色は変わらない。

隣の九尾は泡を吹いている。


「君たちが例の・・・・名は?」


いやいや、名前聞く前に服を着ろよ!!

下手くそです!

アドバイスお願いします!!

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