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ANGEL EATER  作者: 平藤夜虎
NEST編
3/36

text3:Angels take up cold steel

オーナーの口から出た言葉に美琴は少し驚いたように目を丸くする。その様子にオーナーはにやりと笑みを浮かべると一枚のコピー用紙を手渡してきた。そこに書かれていたのはヤタガラスが隠れ蓑として使っている掃除屋(トラブルシューター)組織へ依頼してきた今回の内容とともに依頼主の名前が記されていた。




【海市蜃楼】



「・・・っ、オーナー。あんたやっぱ最高だよ!」


海市蜃楼グループ。


先の大戦勝利国に存在し、ネオチャイナを拠点にする3の巨大企業のうちの一つ



ーーーーーーー 美琴の獲物の一角。



「・・・金は俺らが頂いていく。てめぇはそこの狂犬と共に施設を暴れ壊してくりゃあいい。対象のデウスロイドもお前が好きにしていい。・・・どうだ?」


「オーケー。特別なダンスを披露してあげる。」


オーナーの言葉に美琴はにやりと笑みを浮かべると立ち上がり腰に差した日本刀を撫でる。多くの〝天使や神の申し子〟の血を吸ってきた赤銅の刀文に名は無い。だから、朱に塗られた鞘から抜き放てば赤黒い光が揺らめく禍々しいその刀に美琴は黒涙(こくるい)と名付けた。


多くの命を吸った刀、黒涙。そして廃棄寸前の所を気まぐれに拾い、そして今までずっと行動を共にしてきた壊れたデウスロイド、氷の猟犬である【ツヴァイ】



ーーーーー あの日、血と肉の塊から新たに生まれ変わった復讐に燃えるイカれた女にはそれで事足りるのだ。



「じゃあ、さっそく行ってくるよオーナー。」


にやりと笑いオーナーを見て笑みを浮かべると美琴はツヴァイを引き連れて店を出ていく。その様子を静かに見つめていた若い構成員の一人はオーナーに声をかけた


「オーナー・・・一体なんなんです?あの女と機械人形は」


「お前、此処に来てまだ間もないだろう?その台詞・・・あの女の前で吐いたら首と胴体がおさらばしてたぞ。」


サングラス越しから見つめてくる視線に若い構成員は背筋に寒気が走るのを感じた。



「・・・・壊れてんだよ。あの女、・・・・天使喰らい(エンジェルイーター)は」


「壊れてるって・・・まぁ、今までの功績とかウチに所属してる理由とか・・あの立ち振る舞いとかあの目つきとか見ると確かに〝薬でもキメた(オーバードーズ)〟中毒者にしか見えませんけど・・・」


若い構成員の言葉にオーナーは思わず吹き出し豪快に、愉快そうに笑いだすとその背中を強くたたいた


「っははは!中毒者(ジャンキー)と来たか!ちげぇねぇなぁ・・お前、芸人の才能あんぞ?」


「ソレ、いい意味でか悪い意味かでとらえ方変わりません?・・・」




















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