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柏崎美波の英雄譚  作者: 湊
2/5

0-2.青年は『1』にレバーを合わせた

「おーい、誰かいませんかー?」


背景お母様、お元気でしょうか。

今日は星がよく見える日です。天国にいる母さんも同じ夜空を見ているでしょうか。


所でお母様、そちらに大量に人は来ていませんでしょうか。

どうもさっきまで大量にいた人が一瞬にして消えてしまったのです。


多分宇宙人の仕業です。みんなが連れ去られたということは私は取り残しでしょうか。


お母様、わたしもすぐそちらに行けそうです。


「大通公園にもいない…なんか不気味だなぁ」


はっ…もしかして、このカードに何か薬物が付着していて、、わたしは今薬で幻覚を見ているのでしょうか。


G◯Aでみました。多分この後緑色の宇宙人が来て、大きな音と共に、私を襲ってくるんです。


『どがーん!!!』


「ほらきたぁ!」


ふっと空を見上げます。ですが何もいません。

というか…


「結構遠くから聞こえたような…ってあ」


どうしましょう。なんか燃えてます。こんな短期間にあんなにでかい建物もあるものなんでしょうか。

って


「さっぽろ駅が燃えてる!?」


うおー初めて見ました。あんなに大きな火事、世界の終わりにしか見れない光景ですね。


「やっと世界終わりましたか、ずいぶん待ちましたね...っというか、人が消えてからまだ10分もたってないですよね。さっぽろ駅めちゃくちゃでかいのにあんなに燃えます?普通」


ああ、ダメだ、混乱しているかもしれない。大丈夫、こういう時は俯瞰して考えて...ってそれは違う主人公か。


『落ち着けよ、柏崎』


あ、なんかできました。


『ああいうのは宇宙人か超能力者の仕業だということが決まっているんだ。つまり、人か人に近いものがいるってことだ』


いや、普通に人がいきなり消えたから車が衝突してなんか引火して燃えたかもしれないじゃないですか。


『お前気が付かなかったのか、今まで進んできた道に、燃えてる車はあったか?』


...ないです!


『それに、札幌には地下鉄があるんだ。もし人の制御が離れたなら、今俺たちが立っている場所の下で電車同士の衝突があって地面が少しは揺れるはずだ。だが、揺れない。これは世界から人のみが消えたのではなく、この世界で移動していたものがすべてなくなったと考えることが妥当だと思う。』


なるほど...だから結構道路が空いてる感じがしていたのか...ですがどうしますか?あそこに人を探しに行くと考えても移動手段がないし、そもそも近づいたら死ぬ気しかしないんですが。


『大丈夫だ、大通公園にはいつも一定数馬鹿がいる。大通付近を探してみろ』


...あ!ほんとだ、駐停車禁止のところに停車してるバカの車がある!しかも高級車!


『そしてこういう奴は大体』


カギ閉めてなくて、暖房がついてます!アイドリングしてるからエンジンもつけっぱなしです!


『その通り、これで移動手段は確保された。あとはいくだけだ』


...いや待ってください!この車...マニュアル車です!


『マニュアルの免許持ってるだろ、行け』


最近日雇いの仕事でしか車運転してなくて、それ大体ATなんですけど!


『関係ない、行け』


...ああもうどうにでもなれ!


レバーを1に入れて


「ぶっ飛ばすぜ!」


思いっきりアクセルを踏んだ。


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