第93話 琉璃との再会
「琉璃……さん……」
突然の事態に、動けなくなる私。
そんな私を琉璃さんは表情を変えないで見てる。
そして今更だけど目が赤い。
霊化してる。
「腕、危ないね」
「あ、はい……」
「ちょっと休んでて。あとは私がやる」
琉璃さんはそう言って、霊が吹っ飛んでいった方向を見る。
すると、霊は涙を流しながら琉璃さんを睨んでいた。
「テメェ……、よくも俺の顔を……!」
「お前が先に私の顔を殴った。言われたことない? 『他人にしたことは全部、自分に返ってくる』って」
琉璃さんが言い終わると同時に、霊は警棒で琉璃さんに襲いかかる。
琉璃さんは腰にかけてある刀でその警棒を防ぎ、右脚で霊のお腹を蹴ろうとする。
しかし霊は上に跳躍して琉璃さんの斬撃を躱した。
……って、何やってんの、私!
私も手伝わないと!
私は霊の首の周りに柊の花を出す。
柊の花は霊の首を囲んでいるようになった。
そしてそれを氷にする。
霊の動きが一瞬だけ遅くなる。
その隙に琉璃さんは、敵の左胸を刀で刺そうとする。
霊は躱そうとする。
しかし急に琉璃さんが上に移動した。
よく見ると右脚で床をめっちゃ速く蹴ったように見えた。
霊はそれを躱しきれず、胸に刀が刺さった。
そして霊はぐったりとして動かなくなった。
「終わった」
琉璃さんは刀を霊から抜き、鞘に刀をおさめた。
「柊菜、大丈夫? 腕」
「あ、まぁ……。それより琉璃さん……、脚……」
「ああ、これ? 回復した」
え、回復した……?
脚が生えるの?
人間にそういうことできるんだっけ……?
「それより柊菜、まだ完全には終わってない。列車は走り続けてる。止めなきゃ」
琉璃さんに言われてから気づいたけど、確かに電車はまだ走っている。
霊を倒しても電車は消えないんだ……。
じゃあ他の霊もいるのかな?
その霊の能力が、この電車を走らせるってやつなのかな?
「まぁ、そのへんは弘太がやってくれるから焦んなくてもいっか」
弘太さん……?
弘太さんもいるの?
引退してなかったんだ。
「柊菜ちゃん!」
どこからか声が聞こえる。
声が聞こえてくる方向を見ると、そこには血花ちゃんがいた。
「血花ちゃん!? 班長と一緒じゃないの!?」
「優希お姉ちゃんと離れちゃったの! 急に優希お姉ちゃんがいなくなって、そしたらヘビがたくさん来て……」
ヘビか……。
私と同じだ。
「それで、全部倒したの?」
「いや、わからない……。覚えてないの……。なんか……誰かが来てた気がする……」
誰か来た?
真気かな?
それとも弘太さん?
血花ちゃんが知らない人か……。
誰だろう……。




