第76話 二人の真気
真気……?
なんで……?
二人……?
「柊菜! 応援を連れてこい!」
私の目の前に現れた真気が、さっきまで話していた真気に刀を構えながら言う。
「……柊菜、こいつは誰かの霊化の能力だ」
さっきまで話していた真気が落ち着いた口調で言う。
いつもならどう行動すればいいのかわかるけど、今は混乱してて頭が回らない。
どっちかが偽物? どっちかが本物?
どっちも偽物? どっちも本物?
こう考えると、余計に頭が回らない。
「柊菜! 早く応援!」
血まみれの真気はそう叫んで、もう一人の真気に斬りかかる。
応援……?
「チッ、邪魔なんだよ!」
さっきからいる真気は、斬りかかってる真気の頭を殴る。
殴られた真気は倒れる。
「柊菜、来いよ。早く」
真気は私に近づく。
さっきよりも口調が荒い。
「柊菜……逃げろ……!」
倒れている真気は私に言う。
やっと落ち着いてきた。
どっちかが偽物だとしたら、私に向かって来てる方が偽物。
一応、殺さない程度に動きを止めておこう。
私は自分の舌を思いっきり噛む。
……想像以上に痛い。
「柊花之防氷!」
私に向かって来ている真気はため息をつき、跳躍する。
なんで逃げるんだろ……。
それじゃ『俺は偽物です』って言ってるようなものなのに……。
私も跳躍して、真気と同じ高さになる。
真気は私を目の端で確認すると、私に斬りかかる。
私は柊の花を出し、真気の斬撃を防ぐ。
「残念だよ、柊菜。お前なんか簡単に殺せると思ったのに」
よし、どうやら敵みたいだ。
ならもう手加減する理由はない。
私は真気と似ている何かに斬りかかる。
真気と似ている何かはバランスを崩しているみたいで、私の刀が当たる寸前になっても躱さない。
でも、刀は当たらなかった。
私の目の前からそいつが消えた。
煙みたいに。
近くにいる気配はない。
……なら、真気を助けなきゃ……。
私は刀を握ったまま真気を背負う。
霊伐隊の本部に行こう。
そう思って、私はそこに向かう。
特に誰かから狙われてる気配はない。
真気に似たあいつは何だったんだろう……。
霊の仕業か……。
今回も強そうな霊だな……。
とりあえず、真気から話を聞かなきゃ。
今の真気は気絶してるし、起きてから聞こう。
でもどうやって聞こうかな……?
そんなことを考えていたら、霊伐隊の本部に着いた。
今週は我が多忙なため、投稿できません。すみません!




