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第68話 みんなに褒められた

 「柊菜ちゃんっていつもあんなことしてるの!?」


 班長たちが帰ってから、璃音ちゃんが私に言う。

 先生は今、どこかにいる。


 「ま、まぁ……」

 「へぇ! かっこいい!」

 「あ、ありがとう……」


 どうしよう……あんまりこの話題はしたくないな……。


 「氷の超能力使えるんだね!」

 「う、うん……」

 「現実にそういう能力使える人間っているんだー!」


 璃音ちゃんは目をキラキラしながら私を見る。

 いいことばかりじゃないけどね……。


 冷たいし、寒いし。

 しかもこの能力使えるようになってから変なこと起こるし……。


 夢みたいなやつ……ってか私の記憶なのかな……が頭の中に浮かぶし、頭痛くなるし。

 まぁ、生きてるだけで幸せか。


 そんなことを思いながら、璃音ちゃんに向かって笑おうとした。


 その瞬間、私の視界が『グラン』と揺れる。

 そして、気がついたら私は全然知らないところにいた。


 外は真っ暗になっていて、教室の電気も消える。

 廊下の電気も消えてるから、真っ暗だ。


 でも生徒たちはここにいる。

 私たちをまとめて殺す気かな……?


 「ちょっと、坂田さん! なんとかしてくださいよ!」


 どこからかそんな声が聞こえる。

 委員長だ。


 ……久しぶりに出てきたけど覚えてる? 委員長のこと。

 私が初めて霊伐隊の制服着て学校に来たとき、『学校には制服で来い、今すぐ帰れ』みたいなこと言ってた女子。


 『なんとかしてください』って……。

 真っ暗になっただけじゃん……。


 「あー、もう、わかったから静かにしてて」


 私は刀を構え、窓に近づく。

 割れていた窓がもとに戻っていた。


 私は窓に向かって思いっきり刀を刺した―――


 「……?」


 あれ……? 窓が割れない……?

 今の私の力ならすぐに割れそうな気がするんだけど……。


 ……待って……こういうこと、前にもなかったっけ……?

 ……似てる……いや、全く同じだ!


 夜になっていて、割れない窓。

 あのときと同じだ!


 私が初めて霊を―――花子さんを殺した日。

 まさか……また花子さん……?


 「ちょっと坂田さん! どうしたんですか!?」


 そんな声が聞こえるけど、無視しよう。


 また花子さんが襲おうとしてる……?

 それとも別の霊……?


 もし敵が花子さんだったら、今の私なら簡単に勝てる……。


 「ちょっと! 何か言ってくださいよ!」

 「もう! うるさい! 集中できない! 今、ここからどうやって出るか考えてるんだから! 静かにしてて! 廊下に霊がうろついてたらどうするの! ここに人がいることがバレちゃう!」


 ……ヤバい……私も大声出しちゃった……。


 窓からは出れない、でも廊下なら出れる。

 ……選択肢は廊下しかないのか……。

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