第64話 学校で戦闘
私が敵に斬りかかる。
もちろん本気で斬ろうとしてない。
様子見程度のスピードで、いつでも退けるようにしている。
『獲物の分際でぇぇぇぇぇ!』
敵は叫ぶ。
その瞬間、私の右脚が『ボキッ!』って音を立てる。
そして私の右脚に激痛が走った。
「柊菜ちゃん!」
私が体勢を崩したから、彩希おばさんが私の名前を叫ぶ。
そして腰からハンドガンを出し、私に向かって構える。
……? 私に向かって撃とうとしてる……?
え……? 彩希おばさん、銃の使い方忘れちゃったのかな……?
そんな呑気なことを思っていたら、銃声が響く。
マジで彩希おばさんが私に撃ってきた。
避けなきゃ――
そう思っていたときには遅かった。
私の頭に銃弾が当たる。
激痛が走る前に、私の頭から血が出る――
――いや……血なんて出てない……?
激痛も走らない。
それどころか、右脚にあった激痛がなくなってる。
「私、援護するから本気で戦って!」
今度は彩希おばさんの声が響く。
彩希おばさんの目が赤い……。
霊化したのか……。
じゃあ今のは彩希おばさんの能力……?
彩希おばさんの能力ってなんだっけ……?
「柊菜! 集中しろ!」
真気の声で、私は敵の方を見る。
敵が彫刻刀を持って私に斬りかかっていた。
私がその斬撃を防ぐ前に、私の前に真気が現れる。
そして刀でその斬撃を防いだ。
「血花ちゃん、生徒の避難、お願い!」
「わかった!」
班長と血花ちゃんがそんなやりとりをしている。
私は敵の後方に回り込み、敵の頭を斬ろうとする。
『ふざけるなぁぁぁぁ!』
また敵が叫ぶ。
その瞬間私の腰が『ボキッ!』と音を立てる。
腰の骨が折れた……!
私は倒れる。
そしたらまた彩希おばさんが私に銃弾を撃ってきた。
銃弾に当たると、私の激痛が消える。
本当にどんな能力なんだろう……。
「真気! 足止めお願い!」
「わかってる!」
真気の隣に弘太さんが現れる。
真気が出した人形だと思う。
弘太さんの人形は敵の脚を刀で斬ろうとする。
逆に真気は私の前に立ち、敵を後ろから斬ろうとしている。
『うるさいやつらめぇぇぇ!』
敵は跳躍する。
その瞬間、班長が敵に斬りかかる。
敵は跳躍していて動くことができないから、班長の斬撃を喰らう。
敵の両腕が切断され、首も切断される。
しかし、その瞬間に首が生えた。
超速再生かな……?
でも私はあまり驚かなかった。
それよりも驚くことがあったから。
あの敵、腕とか首を切断されたのに、1滴も血を流していない。
「……へぇ……私の能力使えないじゃん……」
班長が私の横に立ち、つぶやく。
班長の能力が使えない……?
どういうこと……?
……今考えてる場合じゃないか……。
私は刀を握りしめる。




